Googleが発表した動画規格「WebM」について
5/19に、Googleがオープンソースでライセンス料が不要な動画フォーマット「WebM」を発表しました。
Google、オープンウェブ動画規格 WebM を発表 - Engadget Japanese
Googleがフリー動画フォーマット「WebM」を公開、MozillaやAdobeも支持 -INTERNET Watch
グーグル、オープンソースでロイヤリティフリーの動画規格「WebM」を発表:ニュース - CNET Japan
「WebM」の動画規格は、
●映像コーデックは「VP8」
●音声コーデックは「Vorbis」
●コンテナは、Matroskaをベースとした「webm」
という形式となっているようです。
VP8は、Googleが昨年買収したOn2 Technology社が開発していた映像コーデックです。
本来有償になるはずだったものを無料でオープンソースとして公開したわけですね。
On2社の買収には1億2460万ドルかかったそうなのですが、ずいぶん太っ腹な話です。
わざわざそんなことをした背景には、
1.HTML5のvideoタグで使う標準の映像コーデックが決まっておらず、
コンテンツ製作者がせっかくビデオを用意しても、視聴者が使っているブラウザによっては
再生できないことがあるという状況になっている。
2.H.264が普及しており優秀でもあるが、ライセンス料が発生するという問題もある。
これもあって、いくつかのブラウザ(FirefoxやOpera)ではH.264に対応していない。
3.ブラウザが対応していなくてもFlash Playerを使えばH.264も再生できるとはいえ、
Adobeという1つの会社の製品に依存するのは好ましくない。
4.Theoraというフリーの映像コーデックもあり、
実際にいくつかのブラウザで対応しているが、品質がいまいち。
5.そんなこんなで、ライセンスを気にせずに自由に実装できる
高品質な映像コーデックが求められていた。
という事情があるようですね。
もともとフリーだったVorbisやMatroskaに加え、今回VP8がオープンソースになったことで、
「高品質な動画を全てフリーで提供する」という枠組みが一通りそろったわけです。
各ブラウザがWebMの再生エンジンを実装すれば、コンテンツ製作者側は
WebMで動画を作っておけば再生が保証されるわけで、コンテンツの提供が楽になるということですね。
WebMを推進するプロジェクトも出来ており、公式サイトではソースコードや開発キットを始め、
DirectShowフィルタやエンコーダのサンプル、WebMに対応したツールやブラウザなどが公開されています。
The WebM Project : Welcome to the WebM Project
WebMについては、「バカだよポップさん」の2010/05/20の記事で
色々とまとめられていますので、そちらを読んでおくとよいでしょう。
ただ、VP8は「特許に抵触しない」ということを前提にオープンソース化されたものの、
本当に特許に抵触していないかどうかについては、これから検証されていくことになると思います。
このへんは以下の記事を読んでおくとよいかも。
せかにゅ:Googleのオープン動画フォーマット「WebM」、Appleは不支持か - ITmedia News
BLOG.MINAWA.NET: Xiph + Matroska + Google = WebM
VP8 コーデックのライセンスについて - by edvakf in hatena
もし特許に抵触しているとなると普及に影響が出てくるわけなので、難しいところですね。
今後の流れにも注目しておいたほうがよさそうです。
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