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2012年2月

2012年2月19日 (日)

ゆっくりボイス(Softalkや棒読みちゃん等)をAviUtlで扱う場合は0.99k2以降がオススメ

ニコニコ動画の「ゆっくり実況」などで使われる、いわゆる「ゆっくりボイス」。
これはAQUEST社のAquesTalkライブラリを利用した人工音声です。

ゆっくり音声の生成に使う代表的なソフトには、

  「Softalk

  「棒読みちゃん

などが挙げられます。最近では

  「yukktalk(&nicotalk)」

  「ゆっくりMovieMaker

のように、ゆっくりボイスを生成して、それをAviUtlの拡張編集プラグインのタイムラインに
並べる作業までやってくれるツールもあります。(yukktalkは字幕やキャラ映像なども並べてくれます)

さて、このゆっくりボイスの扱いですが、ちょっと注意が必要な点があります。

Softalkや棒読みちゃんで出力したゆっくりボイスは、

  PCM 16bit 1ch 8000Hz (128kbps)

のwavファイルとなります。一方で、ゆっくりボイスをあわせる対象となる動画(キャプチャしたものなど)の
音声には、44100Hz48000Hzというサンプリング周波数が使われることが多いはずです。
元動画の音声を劣化させたくないでしょうから、編集プロジェクトを作る際にも44100Hzや48000Hzで
作ることが多いでしょうし、最終的にMP4出力する時もそうすることが多いでしょう。
その場合、8000Hzのゆっくりボイスは、44100Hzや48000Hzに変換されて使われることになります。

 ※yukktalkもVer2d時点では、サンプリングレート44100Hzのプロジェクトが生成されるようになっています。
   ゆっくりMovieMaker v1.0.5も、出力するexoファイルではサンプリングレートの指定はしていませんが
   exoから拡張編集プロジェクトを作成するとデフォルト値である44100Hzが使われます。)

さて、ここからがAviUtlでの話となります。
「AviUtl 0.99k」までは、44100Hzや48000Hzの編集プロジェクトにゆっくりボイス(8000Hz)を読み込むと、
元々のゆっくりボイスとは違った、ちょっと甲高い金属質(キンキン響く感じ)な声になってしまっていました。
しかし、2012/1/22にリリースされた「AviUtl 0.99k2」
   サンプリングレート変換処理を少し改良した。
という改良が行われたことで、元の音に近い形で処理ができるようになっています。
作者のKENくん氏のツイートによると、

  2倍以上にサンプリングレートを引き上げる場合に音質がイマイチだったのを少し改善しています

  ゆっくりさん用ですw 補間を変えておきました

とのことです。
そんなわけで、ゆっくりボイスを扱う方はAviUtl本体を 0.99k2 に更新することをお勧めします。

0.99kと0.99k2の比較動画を作ってありますので貼っておきます。聞き比べてみて下さい。

実は最初はユーザー側で何らかの対処をすればいいだろうと思って、ツイッターで呟きながら色々な音声変換ソフトを使って
サンプル動画をアップしていたのですが、KENくん氏がそれを見かねてさくっと本体の改良をして下さったという・・・。
なんというかすいませんというか、本当にありがとうございました。

Audacity、SRCDropといったツールで変換したサンプル動画も上げてありますので、一応そちらの一覧も貼っておきます。

 

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2012年2月17日 (金)

スカイリム(Skyrim)というゲームでMikuMikuDance(MMD)のダンスモーションを取り込んだMODが登場

※2/17追記修正: 最初の記事公開後、色々調べた結果をもとにして記事を更新しています。


どうやらスカイリム(Skyrim)というゲームのPC版に、
MikuMikuDance(MMD)のダンスモーションを取り込んだMODが登場したようです。

ダンスモーションを取り込んだMODは、どうやらロシアの人が作ったようで、
作者さん本人が、YoutubeのRSV7777というアカウントで動画をいくつかアップしているようです。

下の動画の説明文にある作者サイトを見に行ってみましたが、
  「Dance Synchronizator」
というのを使っているのかな?
他の動画を見ると、オブリビオンやFalloutでも同じようなことをやってるようですね。
ニコニコ動画でも「OBD」や「ObObDance」というタグで検索するといくつか動画が見つかります。

ゲームやMODのことはよくわかりませんが、作者サイトにある
    「Dance Animations letitbit」
というリンクから「DanceAnims.rar」をダウンロードして解凍すると、
モーション名がついた拡張子HKXのファイルがたくさん入っているので、
Readmeにあるとおり、使いたいものをスカイリムのフォルダにコピーしてリネームしてやればいいようです。
色々な配布物を流用しているようで、元の配布物に同梱されていたreadmeなど、
多くのテキストファイル(日本語のものもあり)も同梱されていました。
(MODの利用は自己責任でお願いします。)

作者サイトの説明用swfにもあるように、現時点では42種類のダンスモーションが配布されているようです。
(項目は44個ありますが7番と8番がemptyになっており、HKXファイルもありません。)
しかし、なんだろう、この充実っぷりはwww

Skyrimdancelist

なお、MOD作者のサイトにある

    Exports to Tes5

という記事でモーションデータの変換方法が書かれているような気もするのですが、
ロシア語だということと自分の知識不足もあり、いまいちよくわかりませんでした。
Blenderなど、色々なソフトを活用して変換していくのかな?
自分の好きなモーションを移植してみたいという方は、チャレンジしてみるとよいかも。

    ※モーションデータ移行についてメモを書かれていた方がいらっしゃいましたのでそちらも紹介しておきます。
         MMDモーションデータ移行関連のメモ - AT_N’s MEMO

    ※"とある"さんという方がニコニコ動画にOblivionでのダンス動画を色々アップしているようです。
      ブログを見ると、「Dance Synchronizator」の開発にも協力してらっしゃるとのこと。
         ダンスMOD、Dance Synchronizatorの紹介。
         MMDからOblivionへのモーション変換まとめ(書き掛け)

 
また、実際にこのMODを使ってみた方もいらっしゃるようですので、そちらの記事も紹介しておきます。(動画もあり)

       スカイリム MOD紹介 その4 ダンスMOD|BuildForce

「コンパニオンだけでなく、NPCなら誰でも一緒に踊ってくれるようになるようで」とありますね。凄いなw

 
以下はYoutubeで公開されている動画です。シュールだなぁ・・・w

 
■Skyrim Dance. Mod "I'll dance for you". How to using. - YouTube

 

■Skyrim dance. Galaxias! - YouTube

 

■Skyrim dance. Heart Catch. - YouTube

 

■Skyrim dance 恋愛サーキュレーション - YouTube

 

■Skyrim dance. Sweet Devil. - YouTube

 

■Skyrim dance. Paradise. - YouTube

 

■Skyrim dance. In Love with her? How Gee!!! - YouTube

 

■Skyrim dance. Hip Swing dance (vanilla body). - YouTube

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2012年2月10日 (金)

QuickTimeでMP4を再生すると映像が崩壊しますよというお話

Apple社が提供しているプレーヤーソフト「QuickTime」。
確かインストールするとMP4ファイルもこれに関連づけされるので、
自分でエンコードしたMP4ファイルの出来上がりを確認するのに
QuickTimeを利用してしまう人もたまにいるようです。

しかし、MP4ファイルの出来上がりをQuickTimeで確認するのは厳禁です。

なぜかというと、正常なMP4ファイルでもQuickTimeで再生すると映像が崩れることがあるからです。

実例を見てみましょう。以下に示すのは、AviUtlの拡張編集プラグインを利用して
  「640x360の画面にフォントサイズ240の白いテキストオブジェクトを配置し、
   アニメーション効果の"震える"で不規則な動きを与えた30fps、30秒の動画ファイル」
のスクリーンショットです。
エンコードは
  ●使用ツール
     AviUtl 0.99k2+x264guiEx 1.29+x264 r2164 32bit 8bit-depth(x264.nl)
  ●エンコードパラメータ
     デフォルトのまま(--crf23のみ)。映像のみで外部Muxerは使用せず。
という条件で行いました。

これで出力したMP4を、QuickTime Player 7.7.1(1680.42)で再生してみます。
なお、OSはWindowsXP SP3 32bit、CPUはCeleronM423、GPUはIntel 945GMです。しょっぱいです。

最初は以下のような感じで正常に見えていますが・・・

Quicktime

3秒くらいから以下のような感じで映像が崩壊し、あとは終わりまでずっと崩壊したままです。
「ブロックノイズのようなものが出る」と表現した人も見かけましたが、ブロックノイズどころか完全に崩壊しています。

Quicktime_2

QuickTime設定で、「DirectX」をやめて「セーフモード(GDIのみ)」にしてみても変わりませんでした。
以前エンコードオプションの面から崩壊条件を探ろうとしたこともありますが、
「そもそもわざわざQuickTime使う必要もないよね~」ということでやめました。

なんにせよ、エンコードしたMP4の再生確認は、ニコニコ動画などの動画投稿サイト向けであれば
FlashPlayerを利用している「Flavie」を使って確認するのが鉄則ですし、
ローカル環境で再生する人はQuickTimeなど使わず、「MPC-HC」など別のプレーヤーを使っていることでしょう。

そんなわけで、QuickTimeで再生確認するのはやめましょうというお話でした。

ついでにQuickTimeでの再生に関するメモ。
 
  ●勝手に色調補正が入るらしく、微妙に色が明るくなる。
      (0,0,0) → (0,0,0)
      (64,64,64)→(76,76,76)
      (128,128,128)→(139,139,139)
      (192,192,192)→(198,198,198)
      (255,255,255)→(255,255,255)
 
  ●colormatrix(matrix_coefficients)のフラグは、ついていればそれを解釈してデコードする。
    ついていない場合は解像度に関わらずBT.601としてデコードする模様。
    (ただし環境によって変わるかもしれない。)

  ●Mac版の「QuickTime Player 7」でも再現するが、「QuickTime Player X」では再現しないらしい。

  ●「黒背景の動画なのに動画の最後で画面全体が白くなる」というのもだいたいこれ。

というか、ほとんどは1年くらい前に
  「【ニコニコ動画】FLV/MP4エンコードスレ 52【質問】」の365-384
  「x264 rev30」の250-302
あたりで書いたことですね。気になる方はログを見てみるとよいかも。

今更な感じもしますが、某所でひっかかってしまっている人を見かけたので
あらためて記事としてまとめてみました。

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2012年2月 1日 (水)

Jahshaka 3.0は2012年1月末にはリリースされなかった

以前の記事で、
  「2012年1月末にJahshaka 3.0がリリースされるらしい」
と書きました。
結果から言うと Jahshaka .3.0 は、日本時間の2月1日午前0時現在、いまだにリリースされていません。

 
Jahshaka公式サイトのカウントダウンがゼロになるのが日本時間の1/30 午前2時過ぎ頃の予定だったので、
とりあえず公式サイトがどうなるのか見てから寝るかーと思って待機してたんですよね。
でも、カウントダウンがゼロになっても何も起きません。

なんでだろうと思ってサイトのソースを見てみたら

  var austDay = new Date("January 30, 2012 02:15:00");

という感じで目標日時を生成して、それを元にカウントダウンしてたみたいなんですよね。
ええ、見てのとおりタイムゾーンの指定とかないんで、これは現地時間ってことですよね、何だそれ。

  で、開発者がいる現地ってどこよ?

という話になるのですが、Jahshaka公式blogのDonate(寄付)のページを見ると、

  Jahshaka is managed by the Solja Media Group, a non-profit organziation based in the United States.
  (訳: JahshakaはUnited Statesを拠点とするNPO「Solja Media Group」が管理しています)

と書かれてます。とりあえずアメリカっぽいですね。
アメリカのどこなのかはわかりませんが、日本とアメリカの時差は約17時間。
それまで待ってみましょうかねっということでのんびり待ってみました。

  東海岸が2:15を回った。 →変化なし。なぁに、まだまだこれからさ。
  西海岸が2:15を回った。 →変化なし。なぁに、まだハワイがあるさ。
  ハワイが2:15を回った。 →変化なし。なぁに、まだアメリカ領サモアやミッドウェー島があるじゃないか・・・。

そして世界中が1/30 2:15を過ぎたわけですが、結局何も起きませんでした。
公式サイトはカウントダウンがゼロになったまま何も変わらず、TwitterFacebookも完全沈黙。
Facebookのほうには、
  「寄付金詐欺だろ、これ」
  「開発者がハリウッドのギャングに誘拐されたんじゃねえの」
などというコメントも寄せられています。

ちなみに寄付金についてですが、公式blogの寄付ページを見ると、
日本時間の2/1の午前0時現在で以下のような感じになってました。

Jahshakadonate

ふむふむ。目標金額が1000ドルで、現在までに471.11ドル集まってるのかな。
ほとんど情報を出さないままこれだけ集まったというのは多いのか少ないのか。
クレジットカードだけでなくPaypalでの寄付もできるようになってますが、その分は入ってるのかな?
ちなみにさっきクレジットカードのほうのDonateボタンを押してみましたが、
  Can't write to Donation Can log file. Disable logging from settings or make the log file (plugin directory/log) writable to continue.
というエラーが出て、寄付できませんでしたw する気もありませんが。

寄付の説明欄を見ると

Please feel free to make a donation to the Jahshaka development fund!
Your donation will go towards the upgrade of the current Jahshaka 2.0 visual effects package
to support all the latest operating systems and the initial 3.0 beta release.

なんてことが書かれてますが、まさか目標額に満たなかったからリリースしなかったなんてことはないよね?w

開発者やテスター、企業スポンサーの募集もしていましたが、フェイクだったんでしょうか。
しかし詐欺にしてはなんだかしょっぱい感じもします。
471ドルという数字の真偽はともかく、今更Jahshakaにお金つぎ込む人なんてあまりいない気がするしなあ・・・。
詐欺師の目論見が外れただけか、小銭稼ぎ程度の考えだったのかもしれませんが、個人的には

   発表してみたものの反響や応募者が少なすぎてモチベダウンして雲隠れした

のほうが、可能性としては高いような気も。

なんらかのトラブルなのかもしれませんが、寄付まで募っておきながら
いまだに何のコメントもないというのは、非難されて当然でしょうね。

まあもともと自分で使う気はまったく無かったので割とどうでもいいのですが、
今後事情くらいははっきりするといいなあ。

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