■2013/4/6 0:25追記
4/7(日)に放映予定でしたが、4/21(日)か4/28(日)に延期されたとのことです。
■2013/4/10 4:00更新
経緯を書かずに最初から「デタラメ」などと書くと意見がしっかり伝わらないという指摘を頂きましたので、
経緯説明を追加し、表現なども一部修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。
送ったメールの内容についても、指摘した点が多少なりとも見やすくなるよう改行を追加しました。
なお、バンキシャ以外にも、もう1つ密着取材があったようですがどこなのかは不明です。
ツイッターを見ていたところ、こんな告知が。
4月7日(日)日テレ・バンキシャ!に出ます : 武雄市長物語
樋渡市長が武雄市図書館開館時から密着取材を受けているというのは
ツイッターで市長の発言を見て知っていたのですが、バンキシャ!だったのですね。
これまで当ブログで色々と書いてきたように、私は、「武雄市図書館計画」は、
樋渡市長により市民の意見を完全に無視して進められたあまりにも酷い計画だと考えています。
市民無視だけでも酷い話ですが、それどころか市民を騙す形で計画が進められました。
樋渡市長や議員による反対市民らに対する理不尽な誹謗中傷もありましたし、
しっかり検証してみると、市議会での説明内容すらおかしなことだらけでした。
各所から指摘された問題も、ほとんどがまともな対応もされず棚上げされたままです。
そもそも武雄市図書館はまだ新しく綺麗で、改装の必要などありませんでした。
そんな酷い改装に、国のお金が2億円も使われてしまうことも明らかになっています。
これまでの報道のほとんどは、そういった問題をまともに検証しないまま、
樋渡市長や武雄市側の説明を鵜呑みにして流すものがほとんどでした。
改装開館後の報道も、見た目の雰囲気の良さや便利さを強調するものばかり。
バンキシャでも、表面的な事しか見ていない鵜呑み報道がなされてしまうのでしょうか?
それだけは本気で勘弁してほしい。(切実な思い)
そんなわけで、番組宛に意見を送ってみました。
■バンキシャ!公式ホームページ
真相報道バンキシャ!
■番組内容
真相報道 バンキシャ![字]|番組表|日本テレビ
■意見の送り先:
真相報道 バンキシャ! 情報・ご意見・ご要望
急いで書いた(それでも結構時間かかった)ので、抜けている点もあるかもしれませんが、
ある程度の問題のまとめにはなってる・・・かな・・・?
長くなったので6通に分けて送ったのですが、その直後にツイッターを見てみるとこんな情報が。
あれ?どうやら延期になったのかな?
まあ放送されないと決まったわけでもないですし、密着取材を受けていたのは間違いないわけですから、
もしこの日に放送されなかったとしても、いずれ何かの機会に放送されることはあるでしょう。
鵜呑み報道ではなく、しっかりとした調査や検証にもとづいた報道を望みたいと思います。
※2013/4/6 0:25追記
武雄市図書館についての放映は延期されたそうです。爆弾低気圧を報じるためらしく、
武雄市図書館の放映は4/21(日)または4/28(日)になる予定とのことです。
参考: バンキシャ!放映日延期になりました。 : 武雄市長物語
※2013/4/10 4:00追記
密着取材はバンキシャ!だけではなくもう1つあったようです。
参考: 樋渡市長Facebook(2013/04/05)
「今日、もう一つの報道番組の密着取材がすべて終了しました。
ひょっとすると、こっちのほうの放映が早いかもしれませんね。
バンキシャ!は図書館が中心、こっちのほうは、
僕の生き方そのものがテーマになります。」
武雄市図書館について、
「何が問題視されているのかよくわからない」
「見た目はオシャレだし便利でいいじゃん」
と思っている方々も多いと思います。
個人情報の問題ばかりが注目されているようですが、問題はそれだけではありません。
少々見づらいかもしれませんが、どうか一度お読みいただければ幸いです。
特殊市外市民(謎)からのお願いです。
(↑ふざけているようですが無視できない問題もありますのでよければリンク先もご覧下さい)
以下、番組宛に送った内容です。
そのままだと見づらかったので、各項目が見やすくなるよう、改行を足してあります。
長くなりましたので6通に分けて投書いたします。
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1通目
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4/7(日)放送予定のバンキシャ!で武雄市図書館と樋渡市長が取り上げられると聞きました。
私は昨年9月から武雄市図書館と樋渡市長の問題を追いかけておりますが、樋渡市長らの説明はデタラメだらけです。
図書館構想は市民らを騙す形で進められ、様々な問題はまともな説明や議論もされないまま開館を迎えました。
武雄市図書館の改装には、合併特例債の適用により国費2億円が投入されることも決まっています。
デタラメな説明を鵜呑みにして放映しないよう、しっかり裏づけを取って責任ある報道をして下さい。
以下に樋渡市長や武雄市のデタラメな説明や実態、問題点などを根拠とともに情報提供します。私の意見も含めております。
少なくとも、これらの点についてデタラメな内容を放映しないよう、対処を求めます。
●「武雄市図書館の改装」について
→武雄市図書館は2000年10月に出来たばかりのまだ新しく綺麗で明るく評判も良い図書館でした。「ゼロから新しく作った」「古い図書館を改装した」と誤認している人が多いようですので、「特に改装など必要なかったまだ新しい図書館に多額の改装費を投入した」という事実はしっかり説明していただきたく思います。
→武雄市では分館の設置要望なども出ています。そんな中で不必要な改装事業を行ったことになります。
●「20万冊の蔵書が手に取れる」と最大高さ4.6mの巨大書架について
→巨大書架の上部(2.1m以上)は落下防止柵が設けられており職員を呼んで本を取ってもらう必要があります。つまり書架上部は実質的な閉架です。したがって利用者が20万冊を手にとれるわけではありません。最大高さ4.6mの書架での取り出し作業には大きな危険が伴いますし、閉架書庫よりも危険性が上がり利便性が下がっただけです。
→蔵書は従来からほとんど増えておりません。よく「開架図書が2倍に増えた」と表現されますが「蔵書が倍増した」と誤認されることが多い(それを狙っている?)ので、「閉架図書を開架に出しただけで蔵書数は変わっていない」ということがわかるような説明にして下さい。
→「20万冊開架」と言っているのは「蔦屋書店やスターバックスを入れるスペースを無理やり作り出すためには閉架書庫も潰して全体的に異常な巨大書架に蔵書をつめこむ必要があった」という事情を誤魔化しているだけだと考えています。巨大書架が作り出す雰囲気に圧倒されるかもしれませんが、あのような巨大書架は図書館として異常だということをご認識下さい。
→閉架書庫には「より安定した環境での資料保存性向上」というメリットもあると思いますが、全て開架となったことで資料の保存性は下がっていると考えております。
●「運営費は1割削減される」について
→2012年度の図書館費予定額が1億4500万だったのに対し、2013年度は1億3200万円(図書館1億1000万、歴史資料館2800万、賃料収入600万)になると報道されており、差し引き1300万円の削減だと説明されています。
→2012年度は開館日数を295日から331日に増やしたため、従来より図書館費が大きく増加しています。しかし結局改装工事のため5ヶ月間もの長期休館があり、大きく補正されたはずですので実績にはなりません。
→2011年度までの図書館費は、大失敗しているMY図書館導入などの特別な費用を除けば、年間1億2000万円程度でした。
→従って、従来に比べて図書館費はむしろ増加しているということになります。
→確かに開館時間は増え便利にはなるのですが、そもそも1日12時間365日という長時間開館が市民のニーズや利用実態にあっているのか、費用対効果は適切なのかという議論もされていません。
→CCC社が1億1000万円で1日12時間365日開館の図書館運営を請け負ったのは「物販での利益が見込めるためそれを充当できるから」と説明されています。武雄市からの委託費には人件費もわずか12名分しか含まれていません。つまり本来ならその金額で請け負うのは不可能なのです。このように「本来は別々にすべき物販の利益まで見込んだ格安での委託請負(物販エリア提供という便宜供与を行っての格安委託)」が適切なのかどうか法的な整理と議論が必要だと考えます。業務自体も図書館部分と有料営業部分が明確に分離されていません。「図書館運営」も「館内での営業活動」も公募が行われていないというもの重要なポイントです。このまま議論もなく既成事実化されてはいけないと考えます。
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2通目
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●「改装費の市民負担は無い」について
→改装費は合併特例債(2億7500万円)の適用により、国が2億、武雄市が2億5000万、CCC社が3億の合計7億5000万円となりました。(ただしCCC社3億については明確な説明無し)
→「指定管理者の導入で運営費が削減されるのでそれにより改装費が賄える」と説明されていますがデタラメです。
上に書いたように運営費はむしろ増加しますし、仮に武雄市の説明どおり年間1300万円の削減だと考えても、武雄市負担分の2億5000万円を回収するだけでも19年以上かかります。
→削減がなりたたない以上、武雄市負担分の2億5000万円だけで、市民1人あたり約5000円、1世帯平均で1万4000円超の負担となります。
合併特例債が利用されるというのは3/12市議会の石丸議員の一般質問にて発表されたことですが、合併特例債がなければ市民1人あたり約9000円、1世帯平均で2万5000円以上の負担になるはずでした。
→参考:9月補正予算の図書館改装費用4億5000万円のうち、建物と設備改修の分は約1億8000万ですが、それ以外に「空間創出」といった項目がありCCC社に「代官山蔦屋のような空間作り」などが委託され、本棚の総入れ替えなどが行われています。
●「武雄市が直営で1日12時間365日開館をやれば2億3200万円かかる」について
→2012年度の図書館費予定額だった1億4500万円を、開館時間が1.6倍になるからという理由で単純に1.6倍しただけです。まともな見積もりではありません。
→樋渡市長は7/18の臨時市議会で2億3200万円の内訳を説明していますが、その数字は明らかに間違っていることがわかっています。どんぶり勘定にデタラメな説明をつけているのは悪質です。
→市民が「従来の2倍近い図書館費がかかってもいいから1日12時間365日開館してほしい」と望むとは思えません。そもそも、まずは上に書いたように「1日12時間365日開館」が費用対効果等も含めて適切なのかどうかという議論が必要だと考えます。
●「直営だと2億3200万円かかるがCCC社への委託だと1億1000万円になるので差し引き年間1億2200万円の効果(利益)。だから改装費の武雄市負担分2億5000万円は2年くらいで取り戻せる。」
→樋渡市長や教育委員会、賛成派議員らが市議会で繰り返してきたデタラメな計算です。(数字は最新の状況にあわせました)
→上に示した通り、「そもそも市民は従来の2倍近い2億3200万円かけてでも1日12時間365日開館を望むのか?」という観点がすっぽり抜けています。
→上に示した通り、従来の図書館費は1億2000万円程度なのですから、開館時間が増えたとはいえ、2013年度予定金額の1億3200万円はむしろ負担が増えていることになります。従って、改装費を運営費削減で賄うというのはデタラメです。
→CCC社に1億1000万円で委託されたのは図書館の施設管理と運営だけです。歴史資料館部分は市の直営です。従来の図書館費には歴史資料館部分も含まれていますが、それを無視して整合のとれない数字で計算されています。
→最近では3/12市議会の石丸議員の一般質問でも古賀教育部長が合併特例債の適用にあわせてこのデタラメ計算を出していますが、「一般財源分の1億7500万円は1年半で取り戻せる」と言っており合併特例債の市の負担分(30%)が無視されていますし話になりません。このようなデタラメな説明ばかりが市議会でまかり通っています。
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●「市民の意見などを反映した」について
→意見を聞くどころかまともな説明すらろくに行われませんでした。市民説明会は5/20(130名)と11/15(わずか23名)の2回だけで大した説明も無し。計画説明用のホームページも6月議会から作ると説明されていましたが結局作られませんでした。
→「アンケートで雑誌を増やしてくれという意見が多かった」を根拠として蔦屋書店の雑誌販売が入り口近くで大々的に行われていますが、その根拠となるアンケートは昨年4月にCCC社が武雄市で1日だけ行った対象者わずか173人のアンケート。そこで「雑誌の充実」を望んだのはわずか39名で、「本の販売」を望んだ人もわずか29名。9月の市民アンケートでも雑誌を望んだのは1120人中261人で4位。いずれも複数回答可の設問でした。したがって市民は別に図書館での雑誌販売を望んでいたわけではありません。樋渡市長やCCC社が雑誌販売を行いたかっただけであり、そのためにデタラメな説明がされているだけです。しかも雑誌だけでなく新刊書まで大量に販売されており、近隣の書店の経営への影響は必至です。
→9月の市民アンケートまでは改装費は2億~2.5億と説明されていましたが、市民アンケ終了数日後に突然4.5億の予算が発表されました。その倍増予算を通すために、その予算が説明されないまま行われた市民アンケの「7割が期待」という結果だけが都合よく利用されました。
→樋渡市長は9/13の市議会で「アンケートの自由記述欄の意見を公開し回答していく」と答弁していましたが、公開すらまともに行われませんでした。当然回答も一切なされていません。全てがないがしろにされ悪用されただけです。
→9月議会では、代案を含めた請願を出した「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」とその代表世話人が、樋渡市長や山口昌宏議員らによって理不尽に罵倒されました。
→3月議会でも、市民の会の抗議活動が、山口昌宏議員によって理不尽に批判されました。「被災地にくらべ武雄市ではプラカード持って行進できるとは幸せでよかった」などと関係ない被災地まで持ち出して皮肉が述べられています。下種の極みです。
→市民の長年の運動を経て作られた武雄の貴重な蘭学資料の常設展示館「蘭学館」は残すよう市民から要望が出ていましたが、樋渡市長は最初からTSUTAYAに明け渡すつもりでした。7月頭に視察に来た那須町長に「蘭学館は取り壊してCD/DVDコーナーにする」と説明していますし、開示された9月時点の図面では既に蘭学館はCD/DVDコーナーとされています。それにも関わらず樋渡市長は9月議会で「蘭学館は当面残す」とし、教育委員会も11/15市民説明会で「蘭学館は改修予算に入っていない」と説明して市民を安心させておきながら、12月市議会で突然「方針変更」し蘭学館をTSUTAYAの有料CD/DVDレンタルコーナーにし、そのための条例改正まで行っています。この「方針変更」について市民への事前相談はありませんでした。
→日本図書館協会や日本文藝家協会による提言等は樋渡市長によって「荒唐無稽」だと片付けられ、まともな説明や対応はなされていません。日本書籍出版協会からの質問書には回答がなされましたが、「以前から公募していない」「物販エリアは明確に区分されている」といった説明が事実と異なるのをはじめ、まともな回答になっていません。
→武雄市民ではありませんが、武雄市図書館についての情報開示請求を行った方が、武雄市側のミスで条例違反となる3ヶ月もの放置を受けた挙句、ツイッターで樋渡市長から名誉毀損と言ってもよいほどの誹謗中傷を受けています。
→他にも、樋渡市長は反対意見を述べる議員や人々を異様なほど侮辱・攻撃しています。また1/21に徳島大学で行われたICT講演会では「なんで市民の意見を聞かなきゃならないんだ」と放言したほか、意見を述べた方の映像を流して「嫌な顔してますね~」と発言するなど、異様な攻撃姿勢を見せ続けています。
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●図書館内に蔦屋書店とスターバックスを入れた件について(提供面積や行政財産の扱いなど)
→改装前の武雄市図書館の開架面積は1140平米。それに対し、CCC社の営業面積は745平米。つまり従来の開架面積の65%超もの広さを持つスペースが営業用に提供されています。
→改装により図書館の開架面積も1140→1571平米と増加していますが閉架書庫や館長室、事務室などが潰された結果です。しかも図書館開架部の蔵書密度は従来の1.5倍~1.8倍に増加しています。あのように異常な巨大書架を導入せざるをえない、無理のある開架計画なのがよくわかると思います。
→現在の比率で見ると、図書館開架部分が1571平米、営業部分が745平米ということになります。この2つが有効面積だと考えると、全体の3分の1を営業部分が占めていることになります。
→地方自治法 第二百三十八条の四では「行政財産は~(中略)~その用途又は目的を妨げない限度において、貸し付け、又は私権を設定することができる。 」とされており、蔦屋書店とスターバックスは行政財産の目的外使用許可を得て貸付を受け営業を行っています。
しかし、上に示したとおり、蔵書配置密度の増加や巨大書架での作業の危険制増加、利便性低下、全開架による書籍の保存性の低下等も考えると、「(図書館の)用途又は目的を妨げない限度」を逸脱して営業スペースが無理やり作り出され提供されていると考えられます。上で述べたように「蘭学館」も市民への相談もなく明け渡されてしまっています。しかも、この営業スペースを無理に作り出すために多額の税金が改装費として投入されているわけです。随分とおかしな話ではないでしょうか。
→樋渡市長は日本書籍出版協会への回答で「販売エリアと図書館は明確に区分されている」としていましたが、図書館の蔵書が販売エリアに置かれていたり、2階の学習室に販売商品である雑誌が置かれていることが判明しています。スタッフも図書館部と販売部の両方の業務を行っています。その他の面を見ても図書館が営利行為にも利用されている、あるいは切り離せなくなっていることは間違いないと思われ、著作権法や貸与権などの面から見ても、図書館として成立していないのではないかという懸念があります。
●「指定管理者選定の経緯」について
→もともと樋渡市長には図書館の指定管理者選定の権限などありませんでした。
→それにも関わらず、2012年1月から5月にかけて、CCC社に内密かつ独占的に計画を検討させ、権限もないまま5/4に大々的に合意記者会見を開き合意書に署名しています。
→「Tカードの導入」まで「市民価値」だとでっちあげ、公募すらしない上にまともな根拠もないまま、図書館運営経験すらないCCC社を選定し随意契約しています。昨年7月の教育委員会の選定会議録では「代官山蔦屋書店運営の実績により365日開館が可能」としていますが、この会議時点では代官山蔦屋書店は開店から約半年が経過しただけですし、書店の運営と図書館の運営は全く異なります。
→後から教育委員会や議会を通したとはいえ、選定根拠の無さ、権限をもたない首長による1社への独占的な依頼、それを既成事実化する大々的な発表、その後の改装やあからさまな便宜供与などは、指定管理者の選定方法として非常におかしなものであると考えます。
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5通目
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●個人情報の扱い(Tカード)について
→通常の図書利用カードとTカードの好きなほうを選択できるようにしたから問題無いと主張している方々もいますが、そうではありません。
→「図書館の自由に関する宣言」などでは、図書館は読書事実や利用事実を外部に漏らさないということがうたわれています。これは過去の検閲の反省なども踏まえたものです。
→しかし武雄市図書館ではTカードで自動貸出機を利用するとポイント付与のため「Tカード番号・利用年月日・利用時刻・ポイント数」の4情報がCCC社のシステムに送られます。つまり「誰がいつ図書館を利用したか」という利用事実が外部に送られていることになります。
→樋渡市長は市議会で図書館での館内写真撮影の禁止について説明する際に「誰がいつどこにいたかというのは重要な個人情報だから」と説明しています。
→その一方で樋渡市長は「CCC社に渡すTカード番号・利用年月日・利用時刻・ポイント数の4情報は個人に紐づいた情報ではないので問題ない」と説明しています。「誰がいつ図書館を利用したか」という個人情報をCCC社に渡しているのに、そうではないと説明しているのです。説明に整合性がありません。
→武雄市図書館ではTカード番号と図書館利用ID、利用者住所氏名などを紐付けて管理しています。つまりTカード番号は個人に紐づいた情報です。
→当然ですがCCC社でもTカード番号と利用者住所氏名などを紐付けて管理しています。つまりTカード番号は個人に紐づいた情報です。
→つまり、樋渡市長の「Tカード番号等は個人に紐づいた情報ではない」という説明はどう考えても間違っています。この論法が通るのであれば、少し規約を変えるだけで貸し出し履歴等の情報までCCC社に渡せるということになりかねません。樋渡市長の個人情報保護意識が薄いこともよく知られており、それも懸念されています。
→また、CCC社は加盟各社から貪欲に購買履歴などを収集し、そのデータをマーケティングなどの自社商売に利用している会社です。医薬品の購買履歴収集やデータの共同利用などの問題も指摘されており、行政が情報を渡す相手としては相性も最悪といえます。
→こういった様々な問題があるにも関わらず、図書館にTカードが導入されてしまいました。樋渡市長は、住民票の発行やマイナンバー、病歴管理や生活保護などにもTカードを使いたいと発言しており、異様にTカードの拡大姿勢を見せています。これも異常なことであり今後への不安を隠せません。
→色々な問題にくらべ、得られるメリットは「自動貸出機の利用促進」「Tポイント付与」だけです。たったこれだけのために様々な問題を無視して公共図書館にTカードを導入し、更に首長自ら利用拡大まで図っているというのは異常なことだと私は考えています。
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6通目
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★まとめ
まだ新しい図書館に7億5000万円もの改装費を投じたのですから、出来上がった武雄市図書館が良いものに見えるのは、ある意味当然です。
品揃えが豊富な蔦屋書店やスターバックス、また、オシャレな雰囲気の内装が市民に喜ばれるだろうというのもよくわかります。
しかし、それは果たして、本来不必要な多額の改装費を使ってまで「図書館」の中で行う必然性があるものなのでしょうか?
例えばどこか別の場所に蔦屋書店とスターバックスが開店すれば同様に喜ばれたのではないでしょうか?営業面積だってもっと広くできたかもしれません。
「図書館の中に蔦屋書店やスターバックスを入れる」という、ただそれだけの事のために国の税金2億円も含む改装費7億5000万円を投入する必要などあったのでしょうか?
なぜそこまでして民間企業であるCCC社に便宜を図る必要があったのでしょうか?
使われる4億5000万円(国2億、市2億5000万)の税金は、武雄市にとっても非常に貴重なお金のはずですが、市民は本当に図書館の改装を望んでいたのでしょうか?今後苦しくなることが見えている地方財政を考えると、もっと他にやるべきことがあったのではないでしょうか?
武雄市では国民健康保険の負担金が上がったりもしているのですが、そのような財政状況で市長が自分の趣味で図書館を改装して喜んでいてよいものなのでしょうか?
市議会などでデタラメな説明をしたり、市民を騙す形で計画を進めたり、反対意見を述べる議員や市民を始めとした人々を過剰に侮辱し攻撃するような樋渡市長らの政治姿勢を許してよいのでしょうか?
様々な問題点があり、それらについてほとんどまともな議論が行われていませんが、それで良いのでしょうか?
武雄市図書館の派手な見た目に惑わされず、計画の経緯や内包されている様々な問題にしっかりと目を向け議論するべきだと、私は考えます。
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