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2013年4月25日 (木)

樋渡市長は電通と組んで何をしているのだろうか?

■2013/6/17更新
   今仁さんが行った武雄市役所への開示請求について記事末尾に追記。
 


ツイッターで出ていた情報。

 
どうやら樋渡市長は電通と組んだらしいのですが、
「4月から起動させる」ということは、既に起動しているはずですね。

そして樋渡市長の4月のブログ記事一覧を見てもわかるとおり、

  ●ニュースウォッチ9 (4/23放送済)

  ●バンキシャ! (4/7放送予定が延期。4/28放送予定?)

  ●報道ステーション (4/19放送予定が延期。4/24放送予定が再延期。予定不明)

など、キー局の番組での紹介が何本か。
武雄市図書館の改装開館については、他にも色々取材され放送もされてましたが、
まあそれは一般的なことでもありますし、ここではおいておきましょう。

樋渡市長によるとニュースウォッチ9は
  「アベノミクス×武雄市図書館×武雄市長(私)」
という趣旨とのこと。(ブログ記事Facebook記事
私も見ましたが、武雄市図書館をTSUTAYA(CCC社)に運営委託した件を
ごく表面的に取り上げ、「民間の力を入れるのは本当大事なんですよ」という感じの
樋渡市長の意見をちょこっと取り上げてあっさり終わり。
アベノミクスなんて関係ないし、NHKには武雄市図書館の酷い実態について
少しはまともな取材をしてもらいたいと思いました。まる。

さて、残りの「バンキシャ!」「報道ステーション」ですが、樋渡市長によると、
この2つは「密着取材」だったとのことです。(記事1記事2記事3

 
「バンキシャ!」のほうは、4/7放送予定時の情報によると

  「4月1日、全国で初めて図書館を民営化した佐賀県武雄市。
   42歳の若手市長が仕掛けたかつてない図書館とは?」

という内容のようなので、まあ武雄市図書館メインなんでしょうね。
先日書いた記事のとおり、私も番組宛に意見を送り、武雄市図書館について
事実に反する勘違いした報道をしないよう要望しました。
4/28放送予定と言われているようですが、真っ当にお願いします。

 
そして「報道ステーション」。こちらは樋渡市長のブログにもありますが、テレビ欄は

  「既得権益と闘う自治体…図書館運営はツタヤに、医師会とは全面対決…税収増で市民還元も」

となっているようです。
・・・いやあ、放送はまだですけど、この一文だけで不自然で酷いですね。
提灯報道としか思えないんですが、あまりにも酷すぎて笑えません。

武雄市や樋渡市長がいったいどんな「既得権益」と戦ったんでしょうね。
日本図書館協会あたりが槍玉に挙げられるんでしょうか。
昨年5月に日本図書館協会が出した提言については、樋渡市長がブログで
「対案無しの荒唐無稽」などと一方的に決め付けただけで、まともに対応してないのですが。
そもそも日本図書館協会にどんな権益があったというのかさっぱりわかりませんが・・・。

あと、樋渡市長は図書館構想を進める過程で、市議会で地元の書店を
既得権益呼ばわりしてますけど、いいんですか?

これは図書館に蔦屋書店が入ることで民業を圧迫し地元の書店が不利益を受けると言われた際の発言です。
自分の目的を果たすためなら、市民だろうがなんだろうが「既得権益」などと呼んで
一方的な対立構造を作って相手を攻撃するのが樋渡市長のやり方だと思うのですが。

「既得権益」という言葉に騙されている人も多いようですが、
ツイッターでも誰かが言っていたとおり、樋渡市長は自分に都合のよい権益を作り出すタイプだと思います。
怠惰に利益をむさぼっているという意味での「既得権益」と戦っているとは思えませんけどね。

武雄市民病院の民間委譲問題については、私も詳細に調査しきれていませんが、
医師会などとの改善協議や合意形成などをすっとばして樋渡市長が暴走したのが、
対立を招き、武雄市全体を大きな混乱に陥れた原因だと聞いていますがどうなんでしょう。

樋渡市長は先日武雄市民病院の民間委譲に関する住民訴訟に勝訴し、
それについて4/13と4/14に以下のブログ記事を書いています。
(記事は削除済みなので魚拓のみ示します)

   住民訴訟、勝訴しましたが・・ : 武雄市長物語

   住民訴訟、勝訴しましたが・・② : 武雄市長物語

記事では自分に都合のいいように住民訴訟を批判し、訴訟に参加した議員や
医師会長の辞任を求め、朝日新聞や佐賀新聞を非難しています。
そして、報道ステーションの放送予定を知らせた4/24のブログ記事でも
社団法人武雄杵島地区医師会の古賀医師会長に対し「責任をとるべき」といって
辞任を求めているようですね。
まあ私も古賀医師会長をめぐる経緯はあまりよく知らないのでなんとも言えませんが、
佐賀新聞の中尾社長への子供のような謝罪要求騒ぎすぐ決着)や、
これまで調べてきたことなどを見ると、樋渡市長がやっているのは
理不尽な他者攻撃ばかりですので、気色悪いですね。
なんでしょうね、この子供のような執念深さと攻撃性は。

あと「税収増で市民還元」って何のことでしょうね?

    「市職員の給与を税収に連動させる

    「住民税の徴収率の向上率を年俸制職員の評価基準に

といった、なんだか何も考えてないような計画はあるようですが・・・。
武雄市では4月から国民健康保険の税率も上がっていますし、
これまで当ブログに書いてきたとおり、武雄市図書館の無駄な改装費4億5千万円も、
実質的に武雄市民や国民の負担となっています。
もしかしてFB良品を持ち出して「地域所得向上」と言い張るのでしょうか。
他の自治体から運営費を徴収してぬるい仕事ばかりしてるお店屋さんごっこにすぎませんよね・・・?
1/21の徳島ICT講演会では樋渡市長が冗談めかして「ねずみ講」と発言していましたが、
実際儲かるのは武雄市とSIIIS社ばかりで、参加自治体の利益なんてほぼ皆無だと思いますが・・・。
正直言って、あんなものに参加する自治体の気が知れません。

報道ステーションがきちんと調査して報道してくれればよいのですが、
樋渡市長の言い分を鵜呑みにして報道する可能性が高そうで心配です。
どんな放送内容になるのかはまだわかりませんが、視聴する皆様には

  「樋渡市長の発言は基本的に信用ならないものばかりである」

という点を考慮していただき、決して内容を鵜呑みにしてしまわないようお願いしたいと思います。
武雄市の施策を見る場合、武雄市役所や樋渡市長の説明は決して鵜呑みにしてはならず、
なるべく客観的なデータや情報を集めて検証することが重要です。

 
まあそんなわけでして、例によって長くなってしまいましたが、

  ●樋渡市長が電通と組んだと明言し、4月から起動すると発言していたこと。

  ●「バンキシャ!」と「報道ステーション」は「密着取材」。
    特に報道ステーションは、あからさまに提灯報道くさいこと。

といった点を考えますと、

  「やっぱりこれらは電通を通じた、ご都合主義の自治体アピールなのかなあ・・・」

と思ってしまうのは無理もない話ですよね。
まあ憶測に過ぎませんので、実際のところどうなのかはわかりません。
ただ、そういうこともありえると考えた上で、しっかり実態を見たり調べたりして
判断するのが大事だろうと思います。なんでもそうですけどね。

 
ちなみに、武雄市の市政アドバイザーであり、FB良品ホールディングスの代表構成員であり、
樋渡市長の友人であり腹心でもあるSIIIS社の杉山代表によると・・・

与太話らしいです。
樋渡市長自らが電通と組むと発言してるからそういう話をしてるんですが。

それと樋渡市長によると・・・

怖いらしいです。

    ( ・∀・)つ〃∩ヘェーヘェーヘェー

 
■2013/6/17 18:00追記

  今仁さんという方が、武雄市役所に対して、電通との契約内容に関する開示請求を行って下さいました。
  詳細は今仁さんのブログの
6月7日の記事でまとめられています。
  (電通との契約以外に、武雄市図書館のCCC社への目的外使用許可に関する内容もあり。)

     佐賀×○(さがばってん、まる):勇者ケイスケと聖霊の鍵~武雄市への情報開示請求

 
  電通部分の結果のみ引用させていただきます。

「電通関連会社等」分については言及がなかったので、秘書課へ架電。いったん電話を切った後、回答の架電が山田秘書課長よりあり。

「1月ごろにツイッターで市長が言及した電通とのプロジェクトは、具体的に動き出したものはない。私の知る限り関連会社等とのものもない。全庁的にないといって間違いない。」とのこと。

 
  うーん、
武雄市役所には契約が存在しないと?
  そうなると、樋渡市長の「電通と組むことにした」という発言は何のことなのでしょう?
  考えられるのは、

      1.「樋渡市長個人」が電通と組んだ

      2.「FB良品ホールディングス企業連合」が電通と組んだ
        
(武雄市・SIIIS社・アラタナ社による任意協議会らしいが実態不明)

      3.「武雄市図書館の指定管理者であるCCC社」が電通と組んだ

      4.その他

  といったあたりですが・・・。さて、どれなんでしょうね。

  まあ樋渡市長は日本Facebook学会やジャーナリストのインタビューで表明した

      「100億円のベンチャーキャピタルを作る」

  という発言について、その後

      「あはは、真に受けてる」

  と言い放った人物であり、基本的に発言そのものが一切信用できないので、
  この電通と組むという話も「あはは、真に受けてる」なのかもしれませんけどね。

  「4月から起動させる」とは、一体なんだったのでしょうねえ・・・。
  本当に動いているとしたら不気味です。
  一体どこで、なにが動いているのでしょうか。

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コメント

東京から応援しています。
武雄市のケースは偏ったメディアの影響からか、
東京でも「羨ましい図書館」と思っている人はいます。
市長と戦うのは大変だと思いますが、応援しています。

投稿: 東京から | 2013年4月29日 (月) 12時39分

50年後、100年後の図書館政策が無い武雄市

金の髭様の今までのたくさんの情報、発信からも分かることですが、平成大合併に伴う血税・
合併債も湯水のように、使っているのです。合併債は、いずれ支払わなくてはならない借金です。

「図書館政策が無い」・・正確にいうと、図書館政策を潰してしまったと言えます。
合併した2町(北方・山内)も含めて、隈なく全地域にサービスを提供するという市長の視点もない。
2013年度の教育予算の中で、学校図書館の充実をしていくという市長の配慮もなにもない。
巨額を掛けた今回の改装の前に、2,3回武雄市立図書館に行ったが、自然に溶け込んだとても
気に入った施設でした。昨年5月、武雄市立図書館のある司書さんは、ご自分の休みの日も出勤して、
レファレンスを受けたことを調べておられました。(私が行った時、他の司書さんがそう話されていました。)
図書館スタッフの皆さんは、TSUTAYA委託運営を本当に残念がり、不安を持っておられました。

4/1以降は様変わりです。グーグルで画像を観る限り、本を売らんかなの迷路のような商業施設化です。
子どもをとても一人でやれないし、地震の時の2階からの本の崩落の心配、障碍者や老人の誘導など
できるのでしょうか?個人(家族)情報漏れは大丈夫でしょうか?個人だけでなく、家族の情報も・・・。

外の景色もスタバが遮って、開館してわずか10数年の館内をぐちゃぐちゃにしています。
もし改修すべきところがあったとしても、あまりに巨額です。その前に、もしお金が掛かるとしても
もっと少額で、より利用者側にたった改善が出来たと思います。
一時のお祭り騒ぎのあとは、図書館がないがしろにされていることにやがて多くの人が気づくでしょう。
きっと!

ところで話は、変わりますが、私の親族で、アスペルガー症候群と診断された者がいます。本人に
それをズバリ言っていいものか悩んでいます。私事でスミマセン。体験がおありの方、対応をどうか
お教えください。

投稿: けんさん | 2013年4月29日 (月) 23時19分

「気になったのは、」と、以前、金の髭様の記載がありましたが、以下は、3月市議会で議決済みのことでしょうか?

………………………………………・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ◎事前登録期間が3/4~3/27となっているにも関わらず、
    規約の日付が「2013年3月20日」になっている。

  ◎「武雄市図書館・歴史資料館設置条例」および
    「武雄市図書館・歴史資料館設置条例施行規則」の日付等が
    ●印となっており、具体的な数字が示されていない。

  ◎条例名の「歴史資料館」がなぜか「歴史館」となっている。(単純ミス?)

といったあたり。

名前から「歴史資料館」を削り、企画展示室やメディアホールのスペースまで
CCC社に提供しようとしてるのではないかという懸念は以前の記事でも示しましたが、
規約の日付の3/20というのは3月議会終了間際となる日付。

開館直前の事前登録期間中に条例改正が行われることはないと思いたいですが、
12月議会で突然蘭学館を取り潰す条例改正が行われた前例があるので不安です。
以前の記事でも書いたとおり「エポカル武雄」という愛称のほうもどうなるか心配ですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

もし、3月市議会議決を経てないとすると、無法状態で事を進めてますね。そうだとしたら、
佐賀県とか国とかの行政指導は要らないのでしょうかね。細かいことですが、重要なことです。

投稿: けんさん | 2013年4月30日 (火) 14時10分

武雄市長物語に、以下のコメントを書きました。
そのうち削除されるでしょう。
http://hiwa1118.exblog.jp/18670662/

(コメント)
武雄市は、図書館政策が無い、いや潰してしまったと言えます。 合併した2町も含めて、隈なく全地域に
サービスを提供するという市長の視点もない。 新年度の教育予算の中で、学校図書館の充実をしていくと
いう市長の配慮もなにもない。 もともと武雄市立図書館は、自然に溶け込んで、内部もシンプルでとても
気に入った施設でした。
昨年5月、ある司書さんは、ご自分の休みにも関わらず出勤して、 レファレンスを受けたことを調べておられ、
頭が下がりました。 図書館スタッフの皆さんは、TSUTAYA委託運営を本当に残念がり、不安を持っておられ
ました。
4/1以降は様変わりです。グーグルで画像を観る限り、本を売らんかなの迷路のような商業施設化です。
市長の発言通り「話題性だけ」の図書館ですね。諸手続きを踏まないで、ごり押ししてきたツケは、必ずや来ます。
子どもをとても一人でやれないし、地震の時の2階からの本の崩落の心配、障碍者や老人の誘導など できるの
でしょうか?個人(家族)情報漏れは大丈夫でしょうか?個人だけでなく、家族の情報も流失するのではないかと
心配です。情報を集める会社のTUTAYA。
樋渡市長発言「嫌だったら、他所の図書館に行けばいい。」は暴論です。

投稿: けんさん | 2013年5月 7日 (火) 21時49分

>けんさん様

長期間コメント対応を怠っており失礼しました。
図書館規約のほうは議決が必要なものではないようですが、
条例については細々とした必要な改正が行われてました。
さすがにメディアホールまで提供したりはしていませんがw
規約についてはTカードの規約に、条例に優先すると書かれているといった問題もありますが。
エポカル武雄という愛称は一応残るそうですが、どれだけ使われていくのかは不明です。

市長ブログへのコメントは承認されてますね。一度承認されれば基本的にはずっと残ると思います。
私は何度か承認拒否をくらったことがありますけどねw

投稿: 金の髭 | 2013年6月17日 (月) 16時04分

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