CCC社の視察説明スライドの数値等がおかしいのでコメントし、武雄市問題に関する思いも書いてみた
武雄市図書館に視察に行った方が、ブログ記事を書いておられました。
記事1.文章改修投稿:数値データで示さざるを得ない新図書館の効果
※当初はCCC社の説明スライドの写真が掲載されていたのですが、
改稿後はスライドの写真は削除されています。
※CCC社のスライドが掲載されていた最初の記事の魚拓はこちら
記事2: 文章改修投稿:武雄市図書館を見学した感想
※改稿前には地元市民の方に話を聞いた時の記事など、
他に2つほど記事があったのですが、諸般の事情で非公開となっているようです。
(色々な反響があったため誤解を与えぬよう慎重に配慮なさっているようです。)
視察で説明される内容、特にCCC社による説明の内容はあまり知られていないため、非常に貴重な情報です。
また、視察に行っても武雄市役所の説明だけを鵜呑みにして帰ってくる議員などが多いのですが、
この方は武雄市役所を訪れただけでなく、地元市民の方の批判的な意見も取材なさったようで、
なるべく公平な観点から冷静に武雄市図書館を評価しようとしていることがわかります。
こういった真摯な取り組みをして下さる方はまだまだ少ないため、嬉しく思っています。
意見についての賛否はありますが、1つの貴重な意見として受け止め、
参考にさせていただきたいと考えています。
※2013/6/16 4:00追記
記事を書いた後でツイッターを見て知ったのですが、ブログ主さんは
「ふ印ラボ(九州大学大学院 芸術工学研究院 芸術文化環境論 藤原惠洋研究室)」さんの
「踏査」に同行なさったようです。
同研究室のブログにも記事が2つ投稿されています。
※「以前17万8千冊の蔵書のうち、8万しか展示できなかったですが、
現在は雑誌と新刊本も含めて20万冊を開架しました。」という一文が気になります。
昨年5/4の佐賀新聞の記事の表現と一致するのですが、
当然現在の実状とは一致していないはずなので、視察の場でそう説明されたのか、
ブログを記述する際に古い新聞記事を参照したのかがよくわかりません。
雑誌と新刊本というのが蔦屋書店の販売書籍のことだとすると、その数は3.5万~4万冊。
さすがに図書館の蔵書が16万冊程度に減ってるなんてオチはないと思いたいですが・・・。
つづきレポート2!!!!さる2013年6月6日、ついに待望の武雄市図書館を踏査しました!
なお、同研究室は昨年10月にもエポカル武雄祭りのレポートをなさっていますので、
そちらの記事も紹介しておきます。
さて、記事1では当初、CCC社の説明スライドを撮影した写真が掲載されていました。
改稿後は記事からは削除されていますが、このスライドに出ていた数字が
例によっておかしな数字だらけでしたので、コメントしていってみようと思います。
(ブログ主の方の検証の参考にしていただこうという目的もあります。)
コメントにあたっては、主にツイッターに出ている情報を中心に色々と利用させていただきました。
情報を調べてまとめて下さっている方々に感謝します。
検証が甘かったり、間違っていたり、より適切なデータを見逃している可能性もあるかもしれませんので、
何かあればコメントいただければ幸いです。
■スライド1.「9つの市民価値について」
1 | 20万冊蔵書 |
2 | 雑誌が買える図書館 |
3 | 映画・音楽 |
4 | 文具 |
5 | 検索ITソリューション |
6 | カフェダイニング |
7 | ノウハウ |
8 | Tカード |
9 | 開館時間 |
昨年5/4の基本合意記者会見から、何度も繰り返されてきた「9つの市民価値」。
結局、「4.文具の販売」は実施されていないので実質的には8つですが。
ほとんどただのツタヤとスタバの価値であり、樋渡市長とCCC社がデッチ上げたもの。
これが果たして「図書館の価値」「市民の価値」と言えるのか、色々と疑問です。
それぞれについてのコメントは、下記のまとめに書いておりますので、
そちらをご覧ください。
武雄市図書館のTSUTAYA化に国費2億円の投入が決定してしまったのでより広く議論しませんか? #takeolibrary - Togetter
■スライド2.「4/1からの変更点」
BEFORE | AFTER | |
---|---|---|
運営・管理 | 武雄市 | CCC |
開館時間 | 年30日休館 10:00~18:00 (★1) |
365日開館 9:00~21:00 |
蔵書数 | 開架7万冊 蔵書18万冊 (★2) |
開架20万冊 (★3) |
席数 | 120席 (★4) |
200席 (★5) |
面積 | 300坪 (★6) |
560坪 (★7) |
---------------------------------------
★1:「改装前の休館日や開館時間について」
---------------------------------------
●参考資料: 武雄市図書館の休館日の変遷(PDF)
●H24年度は34日休館の予定だったが、結局は改装工事のため5ヶ月もの長期休館が発生。
スライドにある30日というのは予定していた34日を四捨五入したものだろうか・・・?
●開館時間は金曜日のみ19時まででした。
●なお、H23年度は70日休館でした。(実績)
---------------------------------------
★2:「改装前の開架冊数や蔵書数について」
---------------------------------------
●ツイッターでも勘違いしている方が何人かいたが、ここの数字は
「蔵書18万冊のうち7万冊が開架に置かれ、
残り11万冊は閉架書庫に置かれている」
という意味であり、25万冊(7+18)の蔵書があったわけではないので注意。
(数字自体にも疑問があるので下記を参照)
●参考資料: 「日本の図書館 統計と名簿 2012」(Twitdoc)、 関連ツイート
●スライドの開架7万、蔵書18万というのは2011/3/31時点のデータだろうか?
参考資料を見ると、「開架7.2万、蔵書17.9万」。
●だが、2012/3/31時点では、「開架9.2万、蔵書18.6万」となっており、
改装前と比較するなら、こちらの数値を用いるべきではないだろうか?
---------------------------------------
★3:「改装後の開架冊数や蔵書数について」
---------------------------------------
●閉架書庫やバックヤード、館長室などが潰され、その部分も開架スペースとして
使われるようになったため、従来は閉架書庫にあった蔵書も、
全て開架に置かれることになった。
●「開架20万冊」となっているが、
という、武雄市図書館公式本(武雄市とCCC社による自画自賛本)とも呼べる書籍によると、
「新しい図書館では20万冊のうち、18万冊が開架に。」
と書かれているため、正しい開架冊数は18万冊であると思われる。
(参考にさせていただいたツイートは、こちらとこちら)
●改装後の図書館の「開架」については、以下の記事に書いているように、
様々な問題があると考えている。
武雄市の新図書館では高さ3.9~4.6m、12~13段の巨大な書架が使われるとのことです
「20万冊開架」と表現されることがあるが、実際には巨大書架の上部(転落防止柵つきの部分)の蔵書は
利用者は取ることができず職員に取ってもらう必要があり実質的な閉架。
バリカー(ベルト付きのポール)で仕切られた2階の一部も閉架。
また、書架が巨大すぎるため、取り出しには脚立や作業台による面倒で危険な作業が必要になる。
書架の最大高さは1階が4.6mで、2階が4m。
特に2階キャットウォーク部の書架は高さ4mもある上に通路幅も1.5mほどと狭く、
作業台や脚立での作業が行われる際に、1階への落下事故(人身または物品)等も懸念される。
地震発生時の安全性についても不安が残る。
真剣に調査検討・検証しないと、取り返しのつかない事態になりかねない。
---------------------------------------
★4 ★5: 「座席数の変化について」
---------------------------------------
●2013/4/1の佐賀新聞社の記事では
『120席から200席に増える。このほか無音状態に近い学習室の40席・・・』
となっている。
学習室の席数を除けばスライドの数字と一致するが、
どこの座席を数えたものなのかが全くわからない。
●佐賀県の資料によると改装前の座席数は178席。
●2013/4/1の朝日新聞の記事によると
『読書スペースの座席数は187席から279席に増えた。』
となっている。
●開館当初から館内パンフレットではスターバックス102席と案内されているが、
5/15に「スタバ営業席は50席、残り52席は共有席」ということが明らかにされた。
共有席と言っているが、要するに図書館の閲覧席であり、
CCC社に貸し出されたエリアではないということ。
スターバックスを102席だと案内していることといい、
「共有席」というCCC社に譲歩しているような表現といい、
なぜそのような扱いになっているのか、理解に苦しむ。
また、この「共有席」の存在は、それまでまともに説明されていなかった。
スターバックスの座席については他にも色々と問題が指摘されている。
●上の朝日新聞の記事をベースにすると、改装後の座席数は
図書館229席、スタバ50席の合計279席ではないかと推測される。
ただし館内各所に置かれている踏み台のようにも見える小さな椅子や
リファレンスカウンター席なども含めての数だと思われる。
---------------------------------------
★6: 「改装前の面積について」
---------------------------------------
●改装前の図書館の開架部面積だけで345坪(1140平米)ある。
●改装前の図書館部分(歴史資料館部分は含まない)の延床面積は688坪(2270平米)ある。
関連: 武雄市の教育 平成21年度(PDF)
●つまり、スライドの300坪(開架部面積よりも狭い)というのは、
どの部分を指しているのか全く不明。
---------------------------------------
★7: 「改装後の面積について」
---------------------------------------
●改装後の図書館の開架部面積だけで476坪(1572平米)ある。
●それとは別にCCC社に目的外使用許可が出されている部分(ツタヤとスタバ)が226坪(745平米)ある。
●つまり、スライドの560坪というのは、
どの部分を指しているのか全く不明。
■スライド3.「4/1からの予測と指定管理料金」
BEFORE | AFTER | |
---|---|---|
利用者数 | 26万人 775人/日 |
50万人 1370人/日 |
図書貸出 | 35万冊 1070冊/日 |
70万冊 1970冊/日 |
運営費 | 1.2億 (★8) |
1.1億 (★9) |
※利用者数、図書貸出の「BEFORE」の数値はH23年度のものと思われる。
「AFTER」は「約2倍」という予測のようなのでノーコメント。
---------------------------------------
★8: 「改装前の運営費について」
---------------------------------------
●参考資料・記事:
指定管理者制度を利用した武雄市図書館のCCC社への運営委託は「コスト削減」にはなっていないと考えます
●「武雄市図書館」は正式には「武雄市図書館・歴史資料館」といい、
「図書館」と「歴史資料館」があわさった複合施設。
●武雄市の「図書館費」は図書館部分と歴史資料館部分をあわせた金額となっている。
●CCC社に委託されたのは
A:「図書館の運営」と「建物全体の管理」
のみであり、
B:「歴史資料館の運営」
は武雄市の直営のままとなっている。
従ってCCC社への委託費と比較するならAの費用だけを使うべき。
●H22年度までの「図書館費(A+Bに相当)」は1.2億円前後。
●H23年度の「図書館費」は1.39億円だが、新たに始めたMY図書館計画のための
前年度繰越金0.19億を引けば1.2億円。
なお、MY図書館計画は明らかに失敗している。(成功する余地も無いだろう)
●H24年度の「図書館費」は当初予算1.25億円で、最終的に1.45億円を予定していたそうだが、
改装工事による5ヶ月間の長期休館があったため実績金額ではない。
●上で述べた通り少なくともH23年度までの「図書館費」は
「図書館部分Aと歴史資料館部分Bをあわせて1.2億円」であり、
スライドのように
「図書館部分Aだけで1.2億円」
とする根拠は現時点では明かされていない。
●考えられる仮説としては、
仮説1.「H23年度のMY図書館導入費用を含めた図書館費1.39億円のうち、
歴史資料館部分を除いた図書館部分だけの金額が1.2億円だった」
仮説2.「H24年度予定金額の1.45億円のうち図書館部分が1.2億円だった」
の2つの説になると思われるが、
○仮説1については通常の運営費とは異なるMY図書館導入費用を
積み増した年度の金額と比較するのは不適切。
○仮説2については予定金額にすぎず、実績とは言えない。
という面があるため、適切な考え方かどうか疑問。
●仮に歴史資料館部分の運営費Bが通常2000万円程度だと考えると、
従来の図書館部分の運営費Aは1億円程度であり、CCC社への委託費より安かったのではないか?
---------------------------------------
★9: 「改装後の運営費について」
---------------------------------------
●CCC社への委託費は確かに1.1億円となっている。
●だが、歴史資料館職員4名を含め、合計23名の職員で1.2億円前後で運営していた改装前と違い、
CCC社への委託費1.1億円に含まれる人件費はわずか11名分のみとなっている。(事業計画書より)
つまり、延べ開館時間が1.6~1.9倍になったにも関わらず、
図書館の人件費は19名分→11名分に減らされていることになる。
さすがに無理があるのは誰にでもわかると思う。
●「図書館費(A+B)」のコスト削減効果については、4/1の佐賀新聞で
1億4600万【H24年度見込み】-(1億1000万【CCC委託年間】+2800万【歴史資料館】)+600万【賃貸収入】=1400万【削減分】
という報道がなされている。
●しかし、H25年度当初予算の「図書館費(A+B)」を見ると、1.53億円となっている。
(PDFファイルはこちら)
●つまり、★8も踏まえると、武雄市の「図書館費(A+B)」は、
実際には1.2億円から1.53億円に増えているということになる。
●従って、武雄市の発表として広く報道されている
「CCC社への委託で運営費1割削減」
は、まったくのデタラメであると考えられる。
●ただし、1日12時間365日開館になったことで、
延べ開館時間はH23年度(70日休館)の1.9倍、
H24年度(34日休館予定として計算)の1.6倍に延びたと言われている。
「時間あたりの運営費」を見れば安くなっているのは事実だと思われる。
(トータルコストの削減だと言い張っているのがおかしい。)
(ただ、下で述べるが多額の改装費も含めて考えると、これすら微妙・・・)
●ただ、既に「休館日も館内整理日がないこともあり、集中して書架整理する時間がない」という
問題も出ており、そもそも「1日12時間365日開館」というのが適切なのかどうかという疑問もある。
ある程度の休館日を設けたりしたほうが、結局は市民のためにもなるのではないか?
「行政サービスは休んじゃいけない」として365日開館を実施した樋渡市長の判断は非常に疑問。
参考記事:
●また、4/1の佐賀新聞の記事などでも見られるように、
武雄市とCCC社は、委託費の1.1億円だけでは採算がとれず、図書館運営が成り立たないため、
ツタヤとスタバで営業利益を上げる必要があることを明言している。
●つまり、武雄市図書館についての武雄市とCCC社の指定管理者契約は、
「1.1億円だけでは明らかに運営費や人件費等が足りないのはわかっているが、
ツタヤやスタバで利益を出させてやるからそれを図書館運営費に注ぎ込んで頑張れ」
という形となっている。
利益を見込んで安い委託費で仕事を受けているのはCCC社なのだが、
このような「抱き合わせ委託」に問題はないのだろうか?
●実際問題として武雄市図書館では、
「スタバ周辺の102席のうちスタバの営業席は50席なのだが、武雄市もCCC社も
それをちゃんと案内せず、図書館席52席を含む102席がスタバ席であると案内されている」
という問題も起きている。
図書館・書店・カフェの境界も曖昧でわかりにくく、子供コーナーでも
図書館蔵書の棚と、蔦屋書店の売り物の棚が隣接している。
図書館の自動貸出機もツタヤのセルフレジと共用である。
図書館で行われる講演や子供向けイベントなども、図書館業務ではなく
蔦屋書店として行っているようであり、書籍やおもちゃの販売特別コーナーなどが設置される。
スタッフも、多くが図書館と蔦屋書店の両方の業務を行っているようであり、
武雄市からの委託費と蔦屋書店の経費とが明確に分離できるとは思えない状況である。
●「CCC社に利益を上げてもらわないと図書館運営が成り立たない」という歪んだ委託になったことにより、
「武雄市が民間業者であるCCC社に利益を上げてもらうため異様に便宜を図っている」
「CCC社が武雄市の弱みを逆手にとって図書館を都合よく営業に利用している」
という状況になっているようにも見える。
武雄市の貴重な蘭学資料を常設展示していた「蘭学館」が、市民を騙す形で
ツタヤのレンタルコーナーとして明け渡された件も含めて見ると、尚更そう感じられる。
参考まとめ:
武雄市民の主婦さんと樋渡市長、そして蘭学館の話 - Togetter
市民を欺き貶める樋渡市長を「改革派市長」などと呼ぶな - Togetter
●「業者に利益を出す手段を与え、格安で委託する」というのは手法の1つかもしれない。
だが武雄市図書館の場合、それがあまりにも行き過ぎているのではないだろうか。
真っ当な図書館、あるいは真っ当な指定管理の姿を歪めてしまう危険をはらんでいるのではないか。
●2000年10月に出来たばかりのまだ新しく綺麗で改装の必要などなかった図書館の改装に
7.5億円(国2億、市2.5億、CCC社3億)もかけてしまっていることも忘れてはいけない。
市の2.5億円だけでも、1世帯あたりに換算すれば約14300円。小さい金額ではない。
7.5億円を委託期間の5年で割れば年間1.5億円。
冷静に見て、この改装に費用に見合った効果は本当にあるのだろうか?
やったことと言えば、蘭学館を明け渡し、蔵書を危険な巨大書架に詰め込んだ上で
無理やり蔦屋書店とスターバックスを入れただけではないだろうか。
開館直後で来館者は多いが、図書館ではなくただの商業施設として
利用している人もかなり多いのではないだろうか。
街のエンジンになるし経済効果も出るだろうという意見もあるが、
これから徐々に珍しさが落ち着いて「そこにあるのが当然」となってきた時、
果たして本当に効果は出るのだろうか。
そのあたりも含めて考えてみる必要があるだろう。
●改装前のまだ新しく綺麗だった武雄市図書館・歴史資料館の姿は以下にまとめられている。
参考まとめ:
”図書館・歴史資料館がオープン!” #takeolibrary - NAVER まとめ
市民を欺き貶める樋渡市長を「改革派市長」などと呼ぶな - Togetter
■記事本文にある「仮に現在の武雄市図書館を市で運営すれば年間2億円を越え」について
●直営だと2億円を超えるというのは樋渡市長や教育委員会が
武雄市議会などで発言している数字です。
根拠や使い方などが色々とおかしすぎるため、まともな数字ではないと判断しています。
詳細については以下の記事で検証しています。
指定管理者制度を利用した武雄市図書館のCCC社への運営委託は「コスト削減」にはなっていないと考えます
CCC社の説明スライドに関するコメントはここまでとなります。
以下は、なんとなく書きたくなった、武雄市問題に関する個人的な思いです。
樋渡市長の市政への懸念は日々強まるばかりです。
お読みいただければ幸いです。
武雄市問題への思い
(注意:武雄市問題に関する私の思いを書いてみただけであり、
記事冒頭に挙げたブログ記事やブログ主様に宛てたものではありません。)
何故、たった3枚のスライドが、こんなにツッコミどころだらけなのでしょう。
これに限らず、武雄市(樋渡市長)が発表した説明や数字を調べると、
必ずと言ってよいほどおかしな点が見つかるのは何故なのでしょう?
武雄市(樋渡市長)の説明内容がころころ変わるのは何故なのでしょう?
何故、武雄市(樋渡市長)やCCC社は、都合の良い数字や説明で
誤認を狙うような発表ばかりするのでしょう?
市議会での発言すらデタラメだらけです。
自治体や公共施設に必要なのは、誇大広告のような説明ではなく、
きちっとしたデータに基づいた真摯で丁寧な説明ではないでしょうか?
しかし武雄市では、名前を売ることばかりが重視され、市民へのまともな説明も少なく、
マスコミはおかしな説明をまったく検証しないまま垂れ流しています。
樋渡市長は2013/1/21に行われた徳島ICT講演で
と放言している人物です。(記事の90:38の直前)
武雄市図書館の計画も、議員や市民を欺く形で進められました。
市民病院の民間委譲問題の際も、現場の努力を無視し、合意形成を怠り、
自分勝手に話を進めていったことで市民を2分し、リコールされかけるほどの混乱を招きました。
(結局リコール成立直前に樋渡市長が辞職し、再選挙となっています)
議会を通しているから問題ないと主張なさる方もいらっしゃいますが、
私にはこれがまともな民主主義政治家の姿とは思えません。
市民を欺き貶める樋渡市長を「改革派市長」などと呼ぶな - Togetter
また、樋渡市長は講演やインタビューなどで
「100億円のベンチャーキャピタルを作る」
と発言していたこともあるのですが、その後それについて「あはは、真に受けてる」と述べています。
武雄市長「そんなこと言ったら政治家は何も発言できなくなる。上から目線でモノ言うな。」 #takeotoilet - Togetter
発言や発表される内容が全く当てにならないため、武雄市問題を追いかけているメンバーの何人かは
やむをえず武雄市役所に開示請求を行ったりして正しい情報を引き出していらっしゃいますが、
武雄市図書館に関する開示請求は多くが条例違反レベルで遅延しています。
私が知る限りでも、現在までに少なくとも3、4名の方が条例違反となる遅延を受けています。
更に信じられないことに、樋渡市長は、武雄市役所から条例違反となる開示遅延を受けた方に対し、
謝罪したり早急な処理を指示したりするどころか、理不尽な罵倒と、
「告訴するならしてみろ」という主旨の挑発的な発言を行っています。
関連まとめ:
武雄市役所のミスを棚に上げ正当な情報公開請求者を罵倒する樋渡市長 - Togetter
twitterで言ってるだけじゃ何も変わらないよ、いつでも、告訴お待ちしています。 RT @Alice_fst ついでに言うと、教育委員会担当者と教育長、最終責任者たる武雄市長をいつでも告訴可能な位置にいるんだけどなあ、俺
— 武雄市長 樋渡啓祐 (@hiwa1118) May 31, 2013
@Alice_fst 堪忍袋どうこうは関係無いですね。武雄市役所という行政機関でおかしいところがあるのであれば、どうぞ、訴訟等、司法の場に訴えてくださいね。
— 武雄市長 樋渡啓祐 (@hiwa1118) May 10, 2013
これらの発言はまだ氷山の一角であり、罵倒・中傷・恫喝・圧力が多数繰り返されています。
【君はゴキブリ以下】武雄市長 樋渡啓祐氏の煽りツイートまとめ【あはは。真に受けてる】 - NAVER まとめ
私には樋渡市長は、とてもまともな政治家とは思えませんし、
武雄市役所や、武雄市議会の体質も何かがおかしいのではないかと感じています。
市議会の議事録も読んでいますが、取り巻き議員との馴れ合いや
反対議員や市民への理不尽な侮辱なども頻繁に見られ、読んでいて気分が悪くなることも多いのです。
樋渡市長や武雄市を「改革派」「先進自治体」だと持て囃す方々もいらっしゃいますが、
内容や実効性を自分で検証せず、ただ発表を鵜呑みにしているだけではないでしょうか?
「樋渡市長はプレゼンがうまい、話が面白い」と言う人もいます。
しかし、話の内容は実際の施策や言動の実態と一致しているでしょうか?
もっともらしい言葉など、誰にでも言えるのですよ?
聞こえが良いだけの言葉など、むしろ詐欺師や宗教家の類が得意とするものでしょう。
「とりあえず何かしないと活性化しない」「行動する人を応援する」とだけ言って、
現時点での検証を全くしようとしない方々も見かけます。
しかし、まともに考えずに動けば失敗する確率も高く、残るのは負債ばかりなのですよ?
「修正力」などという言葉で誤魔化していますが、修正にもコストが必要なのですよ?
樋渡市長の武雄市政を調査する場合は、発言や発表時の説明に惑わされず、
客観的な視点で情報を集め、経緯も含めて実態や実効性を検証することが重要です。
武雄市には多くの議員が視察に訪れています。
マスコミなどが好意的に報道していることも理由の1つでしょう。
しかし、視察報告などを見ていると、多くの議員はデタラメだらけの説明を鵜呑みにし、
自分の自治体でも推進しようとしています。
「武雄市の問題だから」と放置してしまうと、その毒は広がるばかりなのです。
私はそこに強い危機感を抱いています。
有志が調査した武雄市関連の問題は、こちらのサイトにまとめられています。
内容があまりにも多岐にわたりすぎていますし、中には人によっては
「重箱の隅をつついているように見える問題」もあるかもしれません。
私自身、大した問題ではないと判断している項目もあります。
しかしながら一連の問題を追っていくと
「武雄市で樋渡市長が引き起こしている事は何かがおかしい」
と感じるようになるのではないでしょうか。
武雄市では、2014年に市長選・市議選が控えているそうです。
武雄市民の方々が市政の実態を見てしっかりと判断しないと、更に大変なことになると懸念しています。
対抗候補が出てくるのかといった点を考えると頭が痛いですが・・・。
武雄市議会には、2012年9月議会や2013年3月議会で、
「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」の請願や抗議活動に対して
理不尽な罵倒を繰り返した山口昌宏議員のような議員もいます。
その内容やその他の発言からも粗野で民主主義を勘違いしていると言わざるをえません。
彼等が市議会で繰り広げている、議論にすらなっていない茶番をしっかり見てみてください。
樋渡市長らが反対派議員を侮辱し、理不尽に貶めている姿をしっかり見てみてください。
6月市議会からは速記議事録が公開されるようになっておりますし、
Ustreamでも生中継および録画配信が実施されています。
武雄市議会では、議会報告会や議会広報誌作成が実施されておらず、
2012年5月の日経グローカルの「地方議会改革度調査」では、
全国804市中729位という不名誉な結果を残しています。
それもあって、武雄市民の皆さんに市政の実態が正しく伝わっているのかどうかという点も懸念しています。
市政の内容を市民にわかりやすく伝えるため、今後これらについても対応されることを望みます。
どうか、武雄市(というか主に樋渡市長)の問題が全国に広がらないよう、
実態に目を向け、考えてみていただきたく思います。
再掲:
佐賀県武雄市の問題について:takeoproblem(有志による総合まとめサイトです)
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント