■2013/8/13 1:00 更新
●8/12にRKB Newsで放映された
「3年後には、子供向けの絵本などに特化した別館を建設する方針」
という報道について追記しました。
■2013/8/13 18:40 更新
●タイトルを
「樋渡市長は文化会館大ホール跡地にキッズライブラリーを作るつもりらしい?」
から
「樋渡市長は武雄市図書館から子供を切り離すために別館を建設するらしい」
に変更しました。
保育園の畑が潰されてしまう可能性なども考えると
今の段階で建設予定地を決め付けてしまうと問題がありそうなこと、
動機や町づくり計画、財政面の話に注目して考えたほうが良いだろうという判断です。
2013/7/28に、松阪市で図書館シンポジウムがあり、樋渡市長がゲストとして呼ばれました。
松阪市の山中光茂市長と懇意にしているようで、その縁もあって呼ばれたようです。
参考: 松阪市の図書館シンポに出ます : 武雄市長物語
講演の内容については、ツイッターでレポートして下さっている方がおられ、
こちらでまとめさせていただいております。
20130728 松阪市での図書館シンポジウム(樋渡市長講演など) その1 - Togetter
20130728 松阪市図書館シンポジウム(樋渡市長講演など) その2 - Togetter
ディスカッションで、蘭学館やTカードについて言われたことで不機嫌になり
簡単に声を荒立てたりするなど、色々とつっこみどころ満載なのですが、
まとめその2でレポートされているとおり、
「内緒ですが、武雄市図書館横に新しい施設を構想中。
これはまだ議会にも話してない。」
という発言があったようです。
この部分について、レポートして下さった方とは別の参加者の方から
情報を提供していただくことができましたので、詳細を公開いたします。
何よりもまず最初に武雄市民の方々が知るべきことだと考えておりますので。
武雄市図書館改装の時もそうでしたが、視察や講演会でだけ新しい情報を出しておきながら、
市民には一切説明せず意見も聞かないという樋渡市長や武雄市役所の姿勢は、異常だと考えています。
まず、7/28松阪講演での樋渡市長の発言の詳細を示しておきます。
これが、実はCCCの持つ企画力なんです。
だから、僕はね、どこでもかしこもね、
あのCCCと組めとかって言うつもりはないんです。ないんです。
ただし、誤解なきように言うと、今ね、アベノミクスって
民間と組むことがいいとかって言ってるじゃないですか。民間と。
あれ嘘です。
やっぱりね、行政もピンキリがあるのと一緒です。
松阪市と武雄市はピンです。
(会場笑い)
なんで笑ってるの(笑)
ね、だからピンキリがあるのと一緒で、
キリはいけませんよ、どこも。
どこも一緒で、民間にもピンキリがあります。
で、CCCと組んだのは、この、あの空間創出能力、企画力、実現力です。
だから僕らは組んでよかったと思ってるし、
これ、まだ内緒ですよ、皆さん。
今度この横に、キッズミュージアムを建てます。キッズミュージアムを。
もっとここよりも居心地のいい空間を。
ここは改装なんで所詮。
13年目の図書館の改装なんで。
今度、本当の意味のキッズミュージアムを、
あ、キッズ・・・あ、キッズライブラリーだ、ごめんなさい。
キッズライブラリーを作ろうと思ってるんですね。
今、大人も子供も、ゴチャゴチャになってるんですよ。
だから全体の、満足度が、やや落ちてきてるんで、
えー、キッズライブラリーを、この、こっからね。
えっと、100メートルくらいのとこに作ろう、ということを今思っていて、
まだ議会には言ってません。これから言います。
で、作って、そこで、ここに人がいっぱい集まってきてるんで
更にその横にこう作る。
敷地、いま、あの~、あ、ホールがあってそれは凄い老朽化してるんで
ここは駐車場にするのと同時にもったいないんで、
ここに、ここのアネックス、を作ろうと。
で、この奥には、この奥には、ええと、読み聞かせのスペースとか、
クッキングスペース作ろうと思ってるんです。
というふうにして、
ここの図書館に一日、今平均でも2000人ぐらい来てるんですね。
多いときは7000人きます。7000人。
なんで、そこだけ来てもらうのはもったいないんで、
それが更にこう巡回するように。そういう意味ではね、ディズニーランドに近い。
ディズニーランドに人が一杯やって来て、ディズニーシーが出来たじゃないですか。
しかもあそこ今、3世代が多いじゃないですか。
図書館こそ、ディズニーランドをやっぱ越すんですね。
ここはいま、3世代、山のように来てます。
で、今夏休みなんで小学生が大挙して来ます。
で、スターバックスに、えー、自分の席みたいに陣取る小学校4年生がいます。
ドリップ下さいと言われます。困ったもんです。
あー、ですので、そういう居場所があるっていうのはいいんですけど、
先程言ったように、僕は元々もう少しちょっと上の世代のものを作って、
それと、あの想定、あ~、前年同月比で5倍くらいもう来てるんで、
4倍から5倍くらいきてるんで、さっきも言ったように、
もう少しこう回遊、回遊する、回遊するように仕掛けていこうという風に思っています。
ここからは、この発言を踏まえた私個人の意見となります。
発言内容には解釈の余地があるものも含まれておりますし、
慎重に調べて検討した上で書いておりますが、勘違いもあるかもしれません。
おかしな点がございましたら、ご指摘いただければ幸いです。
発言のポイントを端的にまとめると、以下のようになると考えています。
1.現在の武雄市図書館は大人も子供もゴチャゴチャになっているため、
全体の満足度がやや落ちてきている。
2.だから100メートルくらい離れた所に、
キッズライブラリーを作ろうと思っている。
3.近くにホールがあって、それは凄く老朽化しているので、
そこを駐車場にするのと同時に、もったいないので
アネックス(別館)を作ろうと考えている。
4.読み聞かせのスペースや、クッキングスペースを作ろうと思っている。
3にある「老朽化したホール」というのは、おそらく武雄市図書館の北西にある
文化会館(中央公民館)の大ホールのことを指しているものと思われます。
大きな地図で見る
この文化会館の大ホールについては、6月議会(6/12)において、
「老朽化した市文化会館大ホールと白岩体育館を解体した上で、
体育館と文化ホールの機能を融合した新しい多目的施設を建設する」
という方針発表がされています。
参考: 武雄市、多目的施設建設へ/佐賀新聞ニュース
新施設の建設場所は未定ですが、おそらく文化会館とは別の場所になるので、
大ホールを解体した上で、その跡地に「駐車場」と「キッズライブラリー」を
作ろうとしているのではないかと思われます。
なお、記事にあるとおり、多目的施設の完成は3~4年後とされているようです。
大ホールの解体がいつになるかはわかりませんし、
キッズライブラリーの建設がいつ頃になるのかは、要確認です。
ただ、図書館から文化会館までは直線距離でも250mほどありますので、
「100mくらいのところに作る」という樋渡市長の発言とは齟齬があります。
図書館から100mくらいというと、これくらいの円内になるようです。
単に樋渡市長の距離感がおかしかっただけかもしれませんが、
文化会館以外の場所がターゲットになっている可能性も考えて
警戒しておいたほうが良いのかもしれません。
南西には武雄区公民館というのもありますね・・・。
■キッズライブラリー建設だけでなく、増設も考えているのかもしれない?
樋渡市長は、7/29に佐賀新聞の取材に答え、
「拡張や別館建設も考える」
とコメントしています。
参考: 武雄市図書館アンケート 8割強が満足/佐賀新聞ニュース
ここで少し気になるのは、「別館建設」と同時に挙げられている「拡張」です。
上記の7/28の松阪市講演での発言も、読み方によっては、
キッズライブラリー(別館)建設とは別に、武雄市図書館への増設を行うようにも読めます。
(「更にその横にこう作る。」のあたり。)
また、樋渡市長は7/1に代官山蔦谷書店で講演イベントを行っています。
この講演イベントの様子は以下でまとめられていますが、
この中で、樋渡市長は以下のように発言していたようです。
樋渡啓祐・武雄市長トークイベント@代官山蔦屋書店 2013.7.1 - Togetter
「隣の畑を買収して拡張することを考えている」とありますね。
確かに武雄市図書館近くには畑もあるようです。
近くにある「小鳩の家保育園」の子供達が農業体験をする「元気野菜畑」などもあるようですが、
これらの畑は大丈夫なのでしょうか。
参考記事等:
次世代の『自然観』を育てる : ばってんがサイト / 佐賀新聞
「巣立ち行く、19人の君たちへ」 いつか読んでほしいメッセージ : ばってんがサイト / 佐賀新聞
保育園の畑のお世話|みんなを幸せにする農家民宿を作りたい!百姓寅さんのブログ
「子どもたちの元気野菜畑」の看板(夜間の写真なので少々見づらいですが右下にあります。)
小鳩の家保育園の「元気野菜畑」の看板と武雄市図書館
(ツイッターでご提供いただいたもの) |
|
上に示した井上一夫氏のばってんがサイト寄稿記事などを見ても、
地域や子供達のことをよく考えた、大変素晴らしい取り組みであることがわかります。
買収を考えている畑というのがここのことかどうかはわかりませんが、
仮にここだとしたら、他に「保育園から歩いて数分」という好立地の代替地や、
世話をして下さる農家の方は見つかるのでしょうか。
貴重な取り組みが取りやめになってしまわないよう、慎重に考えていくべきだと思います。
畑の買収という話を、どこまで本気で考えているのかはわかりませんが、
そういう話もあるということは、武雄市民の皆様も知っておいたほうが良いと思います。
■キッズライブラリー建設の動機はこうではないだろうか?
キッズライブラリーを作るという話自体は、それだけ見れば悪い話ではありません。
特に、武雄市図書館では、改装前には存在していた読み聞かせ部屋や、
子供専用トイレが改装によって無くされておりますし、
なぜか絵本が子供の手が届かない書架の高い部分にディスプレイされたりしていますので、
そういった部分の改善につながるのではないかという見方もできます。
参考: 喪くしたものは・・・図書館児童サービスの視点から(訂正有) : みどりの緑陰日記
ただ、キッズライブラリー建設の動機については、個人的に大きな疑問(疑惑)があります。
まず、樋渡市長は2012/11/21の図書館総合展において、
「高齢者層がいかにお金を使ってくれるかということを主眼におく」
と発言していました。また、上に挙げた7/28松阪講演での発言にも、
「先程言ったように、僕は元々もう少しちょっと上の世代のものを作って、」
という発言が含まれていますね。流れを見ると、
発言の途中で慌てて別の話に切り替えた感じも受けます。
そして樋渡市長は、
「万人に受けようと思ったらつまらない図書館しかできない」
「自分が行きたいと思える図書館を作った」
と言っているわけです。今回の松阪講演でも、同様のことを述べています。
この考えは恐ろしいほど徹底しており、テレビ番組のインタビューで、
「この図書館が嫌だったら、
もう、他所の図書館行きゃあいいんですよ。
いやほんとに。」
と言い放っているほどです。
これって、公共図書館のありかたとしてはどうなんでしょうね。
首長が市民の意見を一切聞かずに自分の感性だけで図書館を改装し、
「ここが嫌なら他に行け」とのたまう。
議会を通したとはいえ、こういうのは事実上の独裁と言うんじゃないかな。
市議会の中継動画や議事録も見ていますが、あまりにも異様ですよ。
なお、この「嫌なら他所に行け」の発言については、以下の記事で紹介されており、
該当発言部分の動画もあります。
サーバ管理者日誌 シリーズ武雄市TSUTAYA図書館(22) - 武雄市図書館について頂いたメールへの返信
※「嫌なら他所に行け」の動画に直接飛ぶ場合はこちら。
樋渡市長は、今回の松阪講演で、キッズライブラリー建設の動機を
「大人も子供もゴチャゴチャになっているので
全体の満足度がやや落ちてきている。」
と述べていますが、おそらくこれは樋渡市長が勝手にでっち上げた考えでしょう。
樋渡市長が作りたかったのは、
「代官山蔦谷書店のように、大人がゆったりとくつろげるオシャレで落ち着いた空間」
「高齢者がお金を使ってくれる価値のある空間」
だったわけです。
しかし、現在の武雄市図書館は、スターバックスのすぐ奥が子供スペースになっており、
樋渡市長自身も言っているとおり、小学生が大挙して押しかけたりもするわけです。
また、現在でもそれなりに混雑が続いているようですから、
「ゆったりとくつろげるオシャレで落ち着いた空間」になる時間は限られているでしょう。
要するに、今の武雄市図書館は、樋渡市長にとって
「自分が行きたくなる空間ではなくなってきている」
のではないでしょうか。
少なくとも、当初思い描いていたものとは食い違いがあるのだと思います。
そういう思いが強くなったことと、子供スペースの改悪に関する批判があることなども踏まえ、
「キッズライブラリーを作る」という考えが出てきたのではないかと推測しています。
あとはCCC社にも何か思惑があるのかもしれませんね。
形としては「現在の武雄市図書館から子供を追い出す」という表現もできるのですよね。
キッズライブラリーというのが、具体的にどういうものになるのかはわかりませんが、
人が武雄市図書館から回遊するような施設になりえるとはあまり思えないような・・・。
自分も本を読みながら子育てをしたい親などにとっては、
館が分かれることで不便になる面もあるでしょうし、難しいところです。
全ての要望を満たすわけにはいかないというのはその通りなのでしょうが、
「市民、特に子育てをする親がどういう施設を望むのか」という声は、
大事に聞いて検討していかなければならないのではないかと思います。
■なんで改装開館からわずか4ヶ月で「別館建設」などという話が出てくるのか。
上で述べたとおり、キッズライブラリーを作るという話自体は、
必ずしも悪いことではなく、良い話だとも言えるかもしれません。
しかしながら、こういうことは、もっとじっくりと町づくりを考え、
計画的に進めていくべきことではないでしょうか?
上でも述べたとおり、改装前の武雄市図書館は、開館からわずか12年しか経っていない
まだ新しく綺麗な図書館であり、改装を急ぐ必要などありませんでした。
樋渡市長は「あのタイミングでないとCCC社は来てくれなかった」などと言っていますが、
そのCCC社でさえ、
「4月開館というのは、2013年4月のこととは思わず、
2014年4月のことだろうと思っていた。」
とのことです。(樋渡市長の7/28松阪講演での発言より。)
2012年5月に合意発表し、2012年11月から改装を始め、
2013年4月に改装開館というのは、それだけ異様な、拙速な進め方なのです。
また、武雄市図書館に関する情報開示請求は、複数の方が武雄市役所から
条例違反となる処理放置をされており、出てきてもおかしな内容が出されていたり、
後付けで処理されている内容(3月の内覧会など)もあるようです。
色々と実際の処理が追いつかないまま開館を迎えたということがよくわかります。
わざわざ大金をかけて改装を行ったにも関わらず、計画が拙速すぎて検討不足だったため、
更にコストをかけて現在の図書館の構成を変え別館を建てるなどという、
なんというか行き当たりばったりの泥縄な進め方になってしまっているわけです。
樋渡市長は
「とりあえずやってみて、後から修正していけば良い」
などと言っていますが、修正にはコストもかかります。
まともな検討を行わずに計画を進めたせいで、結局は必要以上のコストがかかることになり、
計画自体がぽしゃったり、修正しきれず騙し騙しでやるしかなくなったというのは、
民間でもよくある失敗例でしょう。
樋渡市長らには、そういった危機感が足り無すぎる、いやむしろ全く無いのではないかとすら思えます。
また、武雄市では、上で述べた
「文化ホールと体育館を統合した多目的施設」
だけでなく、
「老朽化し耐震性を満たしていない市庁舎の新築」
(耐震工事をするという案もあったが多分消えた。
樋渡市長は窓口を廃止してアップルストアのようにしたいとか言ってる。
潰された蘭学館も、新しい市庁舎内に作られるとされている。)
といった事業も検討が進められています。
武雄市は2006/3/1に隣接する北方町・山内町と合併しており、
合併特例債を使えるのですね。(合併特例債については後述)
武雄市図書館の改装も、2.75億円が合併特例債で賄われており、
交付税措置によって、国が約2億円を出す形になっています。
しかし、いくら合併特例債を使えるといっても、市の負担(市民負担)は発生しますし、
多目的施設や市庁舎の建設で使われる金額は、図書館改装をはるかに超える金額になります。
キッズライブラリーがどの程度の規模になるのかは不明ですが、
とにかく、どれも一度作ったら長期的に武雄市民らが使っていく施設です。
個々の施設の検討も含め、ここで全体的な武雄市の町づくり方針を誤ってしまえば、
取り返しのつかない事態になりかねません。
樋渡市長は、町づくりもトップダウンで強引に行い、
「嫌なら他所の自治体に行けばいいんですよ」
と言うのでしょうか。
失敗したら、
「大事なのは修正力」
と言い、貴重な税金を湯水のように使い続けるのでしょうか。
そうならないためにも、市民がしっかりと市政を監視し、
しっかりと声を上げ、積極的に市政に参加していかないとまずいと考えています。
■キッズライブラリーもCCC社が手がけるのだろうか?
7/28松阪講演での発言の流れを見ると、CCC社の企画力等について話し、
その流れのまま、キッズライブラリー建設の話に入っています。
考えすぎかもしれませんが、キッズライブラリーも、図書館と同様にまたCCC社ありきで
市民の意見を全く聞かない、上から押しつけの計画になってしまうのでしょうか。
「文化ホールと体育館を統合した多目的施設」も「市庁舎」もそうですが、
市民から意見を聞く場を設けないまま、ある日突然イメージ図だの
提携合意企業だのが発表され、なし崩しに随意契約されてしまうのではないか。
樋渡市長の市政には、そういう怖さがあります。
市政を私物化し、競争原理を排除して選択しを減らしてしまうことは、
良い結果をもたらさないと思うのですが。
■真に受けるべきか、受けぬべきか
ここまで書いておいてなんですが、キッズライブラリーについては、
実際にどこまで具体的に検討されているのかはわかりません。
もしかすると、単に「なんとなく考えているだけ」というレベルなのかもしれません。
樋渡市長は、自分が講演やジャーナリストのインタビューでぶち上げた
「100億円のベンチャーキャピタル(ファンド)」
という施策案について、後日それについて質問した方に対して
「あはは、真に受けてる」
と言い放った人物です。
意図的に「嘘・大袈裟・紛らわしい」の発言を行う人物でもありますので、
発言を鵜呑みにしてしまうと、馬鹿を見るのはこちらです。
しかし、だからと言って放置しておくと、武雄市図書館の改装の時のように、
内密で事を進められた上で突然の発表が行われ、口先だけで色々とうやむやにしながら
市民がまともに参加する機会もなく、なし崩しに計画が進められてしまう怖さがあります。
上で書いたように、これらの話は武雄市の町づくりの根幹に関わるものであり、
それを樋渡市長や取り巻き議員、関係業者らの「感性」だけで進められてしまっては、
取り返しのつかない事態になりかねません。
過程を明らかにするよう積極的に働きかけ、おかしな方向に進まないよう、
市民の手によるしっかりした監視と、計画参加が必要だと考えています。
これは、武雄市民の皆様にお願いするしかありません。
「押し付けられた計画」を受け入れることが本当に良いことなのかどうか。
それが本当に武雄市のためになるのか。
よく考えた上で動いてみていただければ幸いです。
■【重要】武雄市では、8/6までパブリックコメントを募集しています。
武雄市では、7/23~8/6までの間、
「新市建設計画の変更に関するパブリックコメント」
を募集しています。
新市建設計画の変更に関するパブリックコメントを実施します - 市役所からのお知らせ
このページにある、「新市建設計画変更に係る新旧対照表[PDF]」を見ると、
●計画の期間の変更
合併後10年間の計画とします。
↓
合併後15年間の計画とします。
●歳入に算入される合併特例債の上限額の制限の撤廃
上限額(173億円)の2分の1(86.5億円)を算入
↓
上限額(173億円)を算入
などの変更がされているようです。
よくわかりませんが、合併特例債をフルに使うつもりなのでしょうか。
合併特例債とは、ものすごく大雑把に言うと、
「施設の建設とかで使った金額の7割を国が出してくれるよ」
というものです。
私もいまいち理解できてませんので、詳細はきちんと調べて下さいね。
これだけ聞くと「やったぜラッキー」と思われるかもしれませんが、
3割は市の負担になるわけですので、使いすぎれば当然市の財政は悪化します。
合併特例債があるからといって、バンバン使ってしまうのは禁物なわけですね。
財政の健全さを維持できるよう、計画的に利用する必要があります。
今回のキッズライブラリー建設に合併特例債が使われるのかどうかはなんとも言えませんが、
安易な施設建設が行われないよう、しっかり見ていく必要があると思います。
合併特例債の上限額の制限の撤廃を行った理由はよくわかりませんが、
市民の方は今のうちから危機感をもって、
コメントを寄せておいたほうが良いのではないかと思います。
なお、パブリックコメントのページには新旧対照表と歳入資料くらいしかなく、
新市建設計画の資料そのものへのリンクが存在しないのですが、
新市建設計画の旧資料は、こちらのページに置かれているようです。
武雄市・山内町・北方町合併協議会
武雄市民の方々は、これらも読んだ上で、コメントを寄せてみてはいかがでしょうか。
もうあまり時間もありませんが、施設建設ラッシュを目前に控えている状態ですので、
この機を逃さず、真剣に考えてみることをお勧めいたします。
■武雄市図書館は高齢者が価値を感じてお金を使ってくれる施設になりえるのだろうか?
これはおまけ的な文章ですが、個人的には、現在の武雄市図書館の
あのような無理な内部構成では、
「代官山蔦屋書店のように、高齢者がお金を使ってくれる価値のある空間」
にはなりにくいだろうと思っています。
元からそういうことを計算されて建築された建物であればともかく、
武雄市図書館は、2000年10月に開館したばかりのまだ新しく綺麗だった図書館を、
8億円(うち市税2.6億、国税2億)もかけて改装したものです。
蘭学資料の常設展示館「蘭学館」を市民を騙す形でツタヤのレンタルコーナーにし、
図書館の開架部分に従来比1.6倍もの高密度で本を押し込むために、
不便で危険な最大高さ4.6mもある巨大書架を導入し、
無理やりスターバックスと蔦屋書店(レンタル含む)を入れたものです。
実際に行ったことはなく、先入観も入ってしまっているかもしれませんが、
ストリートビューや各種レポート、資料などを見ながら色々と想像してみても、
●無理に色々押し込みすぎている。
●図書館としては危険な巨大書架などのせいで圧迫感が増している。
スタバ周辺を除けば、まともな座席も比較的少ない。
●商業部分も、よく見れば中途半端な規模である。
(地方にしてはそれなりに立派というレベルではある。)
●元々の建物の特徴もあって、空間が開放的過ぎる。
というイメージになってしまい、「オシャレで落ち着いた空間」というイメージが
あまり持てないのですよね。
「Book&Cafeで、なんというかアクティブに本を読むのを好む層には受けるが、
落ち着いて静かに本を読みたい層には受けにくいというか、
なんというか開放的すぎて小部屋感が足りない?」
と言えばいいのでしょうか。我ながらうまく表現できていませんが・・・。
もちろんそういう空間に価値を感じる人もそれなりに多くいるとは思うのですが、
「比較的高齢の人が価値を感じてくれるか?」というと疑問。そんな感じです。
あの施設にお金を使う層は20代~50代くらいの人のような気がします。
ただし、飽きずに使っていけるかどうかは課題だと思いますが。
もちろん、あくまでも個人的な考えであり、武雄市民を始めとする皆様に
実際にどのように受け止められているのかはわかりません。
※2013/8/13 1:00 追記
■「3年後には、子供向けの絵本などに特化した別館を建設する方針」という報道
2013/8/12に、RKB Newsで以下の報道がありました。
“TSUTAYA図書館”好調続く(動画あり)
→記事の魚拓はこちら
→記事内のYoutube動画はこちら
例によって色々とデタラメな内容がそのまま報道されている情け無い報道ですが、
その中で、
「あまりの混雑で、サービスが低下する」として、
3年後には、子供向けの絵本などに特化した別館を建設する方針です。
というナレーションが入っていました。
とりあえずキッズライブラリーの建設が報道でも取り上げられたことになりますが、
市民の要望によるものではありませんし、議会への説明もされていません。
このまま、また樋渡市長の押しつけで計画を進めてしまって良いのでしょうか?
上で述べたとおり、町づくりや財政の面も含めて早い段階で市民の声を反映するためにも、
議員への働きかけや市民同士の勉強会などを早急に行うべきではないかと思います。
武雄市民の皆様の間で、情報共有を進めて下さいませ。
■最後に
武雄市(主に樋渡市長)に関する様々な問題については、以下のサイトにまとめられています。
佐賀県武雄市の問題について:takeoproblem
中には些細に見える話もあるかとは思いますが、色々と見ていくと、
行われていることのおかしさを実感していただけると思います。
事実を直視せず、市側の発表やマスコミ報道などばかり見ていては、
問題は見えませんし、改善もされないでしょう。
1人でも多くの方に事実を知っていただきたいと考えています。
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