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2013年10月20日 (日)

武雄市の新市庁舎建設では青山フラワーマーケットと組む?

※注意
  今回の情報は未確定の情報でもあります。
  しかしながら早期に周知・記録し、注意しておくべき情報だと考え、記事にしています。

※記事の中でも述べていますが、青山フラワーマーケットに問題があるわけではありません。
  筆者が懸念しているのは、
    「樋渡市長がこれまでに、「市民病院の民間委譲問題」「図書館のツタヤ委託問題」で、
     特定の業者に便宜を図った上に、市民を無視したり欺いたりしてきた事実を踏まえると、
     市庁舎建設も同様に市民無視で進められる可能性がある。
  という点です。

(2013/10/21 0:30追記)
※まだ表に出てない情報かと思って記事として書いたのですが、
  DIME 2013年11月号(2013/9/14発売)の記事(ネット版はこちら)の中で、
  既に青山フラワーマーケットの名前は出ていたようです。記事には
    「次は市庁舎をアップルストアのようにしようと思ってるんですよ。
     青山フラワーマーケットのような花屋を入れてね。
     もちろん、自分がそんな市役所で働きたいからなんですけどね」
  と書かれていたそうです。(ツイッターで教えて頂きました。ありがとうございます。)
  とりあえず、7月頃からそういう話がありましたよということで。(ノ∀`)チョットハズカシイ
 


 
実はもう3ヶ月ほど前になるのですが、今年7月頃に、ある方から情報提供を受けました。
その内容は、

  「樋渡市長が、

     "新築する市庁舎では、青山フラワーマーケットと組む"

   と言っている。」

というものです。

諸々の事情もあり、「樋渡市長がそう言っている」という点については、
かなり信頼性が高いというか、ほぼ確実な情報だと判断しています。

  (2013/10/21 0:30追記)
   →DIME 2013年11月号(2013/9/14発売)の記事で、
     既に樋渡市長が青山フラワーマーケットの名前を出していたそうです。

 
ただ、仮にそうだとしても、樋渡市長が口からデマカセを言っている可能性もありますので、

  「青山フラワーマーケットとの間で具体的に話が進んでいるのかどうか」

という点については現時点では不明です。(進んでいる気はしていますが。)
一応、青山フラワーマーケットに事実関係を問い合わせてみましたが、

  「出店計画については、経営戦略の一つですので、
   社外秘とさせていただいております。」

という回答が返ってきました。(メール本文は記事末尾を参照)

樋渡市長は8/26の記事(インタビューは7/11)の中で、

  「次は庁舎です。窓口を廃止して、
   例えばお花屋さんを入れて、
   居心地のいい空間にする。」

などと語っていますが、この発言は、青山フラワーマーケットを
念頭に置いたものである可能性が高いのではないかと考えています。

青山フラワーマーケットは、佐賀県鹿島市出身の井上英明社長
パーク・コーポレーション」が経営している花屋ですが、
同社は花屋を軸として、いくつかの事業を行っています。
市庁舎の新築に関わるとした場合、以下のようなケースが考えられます。

  1.空間デザイン事業「parkERS」の一環として、
    市庁舎の建築・内装デザイン業務を受託する。

  2.市庁舎内に、花屋「青山フラワーマーケット」を出店する。
    また、この場合フラワースクール「hana-kichi」の業務も行われるかもしれない。

  3.市庁舎内に、喫茶店「TEA HOUSE」を出店する。

また、1つだけとは限りませんので、これらを複合した形で関わる可能性もあります。
「市庁舎内の飲食コーナーの指定管理者」とされる可能性もありますね。
色々なケースを考えておいたほうがよいのではないかと思います。

 
断っておきますが、青山フラワーマーケットに問題があると言っているわけではありません。
むしろ、内容次第では武雄市民にとって良い話になる可能性もあるでしょう。

 
では、何故あえて記事にしたのか。私が懸念しているのは主に以下の2点です。

  1.「池友会ありきで進められた武雄市民病院の民間委譲」や、
    「CCC社(ツタヤ)ありきで進められた武雄市図書館の改装・指定管理導入」と同様に、
    市庁舎の新築についても、最初から樋渡市長が気に入った業者ありきで計画が進められ、
    市民の意見がろくに反映されないのではないだろうか。
    武雄市図書館の改装と同様に、既成事実化された形で市庁舎計画が発表されてしまい、
    他の業者には公平な参入機会が与えられないのではないだろうか。

      ⇒1の詳細については記事後半で述べています。

  2.新市庁舎に青山フラワーマーケットの店舗が入ることになると、
    武雄市内にある花屋やホームセンター、あるいは喫茶店などの経営に、
    悪い影響を与えてしまうのではないか。要するに民業を圧迫してしまうのではないか。
    武雄市図書館のツタヤ化でも、周辺の書店やレンタル店などが大きな打撃を受けているが、
    樋渡市長は「努力が足りない」と切り捨てている。

      ⇒2の詳細については記事後半で述べています。

樋渡市長は、

  「なんで市民の声を聞かなきゃいけないんだ。
   4年間の任期中は好きにやらせてくれ。
   嫌なら選挙で落としてくれ。」

   (2013/1/21徳島ICT講演会より)

  「この図書館が嫌なら他所の図書館に行きゃあいいんですよ。いや、ほんとに。」
   (2013/5/4放送 テレビ西日本 土曜NEWSファイルCUBEより)

といった発言を繰り返しています。これらが樋渡市長の本音なのは間違いないでしょう。
つまり、「選挙以外で市民の意見をまともに聞く気はない」と宣言しているわけです。
実際に、市民病院の民間委譲問題や、武雄市図書館のツタヤ委託問題など、
様々な施策の進め方を見ても、市民や現場無視の姿勢が非常に強いことがわかります。

  「自分が行きたいと思う施設、居心地のいい施設にはみんな行きたがるはず」

という樋渡市長の発言は、「良い施設を追い求めるための一個人としての姿勢」としては
ある意味正しく、色々な人がその姿勢でアイデアを出しあっていくことで
良い物が生まれていくものですが、樋渡市長の場合は、ただの勘違いした自己中心的な考えであり、

  「市民の意見を聞かず、自分の感性やアイデアを市民に押し付ける」

という、「押し付け市政のための詭弁・言い訳」になってしまっています。
色々な合意形成をすっ飛ばしているのですから、まともな政治家の姿勢ではありません。
更にその上で、上の「嫌なら他所に行きゃあいい」という発言に見られるように

  「感性が合わず、自分のアイデアに拒否的反応を示す市民を排斥する」

という言動をとっているのですから、独裁的にもほどがあり、
民主主義政治家の資格が無いと言わざるをえません。

半年後の2014年4月に行われる武雄市長選で樋渡市長が再選されてしまった場合、
樋渡市長の「自分が民意だ」という勘違いは更に強まり、
更に市民を無視した独断的な市政を続け、市庁舎の新築などについても、
また強引な手法をとってくる可能性が高いと考えています。
武雄市で健全な町づくりを進めるためにも、
2014年4月の市長選での落選を望みたいものです。

樋渡市長自身も言っていますが、市庁舎の新築は、50年に1度の大きな事業です。
しかしながら、樋渡市長は見た目や話題性など、目立つことばかりを重視した、
まともな実効性があるとは思えない、ろくでもない市庁舎案も出しています。
これまでに、

  ●窓口を廃止し、アップルストアのようなワンストップサービスを提供する。

    ⇒どうも、
        「来庁者が窓口を回って手続きをするのではなく、
         御用聞きの職員が寄っていって用件を聞いて一連の処理を済ませていき、
         来庁者は飲食コーナーなどでのんびり手続き終了を待つだけ。
         これによってたらい回しを防ぐ。」
      などということを考えているようですが、おそらくデメリットの方が大きいでしょう。
      また、一度「窓口のない市庁舎」を作ってしまったら、
      元に戻すのは困難で、コストも発生してしまうでしょう。

  ●議会をガラス張りのすり鉢状にし、机や椅子もアクリルにする。

    ⇒前半はともかく、後半はやりすぎじゃないですかね。実際の見た目も悪そう。
      「僕の考えたさいきょうのしやくしょ」が作られてしまいそうな気がしてなりません。
      ガラス張りの議場については、善し悪しはともかく、いくつか例があるようですね。
        ◎新潟県長岡市→   
        ◎広島県東広島市→
        ◎新潟県燕市→
        ◎兵庫県太子町(計画中)→

といった発言がされており、そちらにも注意する必要があるでしょう。

市庁舎の新築計画については、「検討する」「●月議会で出す」などとされながらも、
どんどん遅れているというのが現状で、9月議会でも特に何も無し。
12月議会あたりで、吉川里己議員や山口昌宏議員あたりが
  「市庁舎について市長のお考えをお聞きしたい」
と質問して、樋渡市長が得意げにほぼ既成事実化した
自分の案を語りだすという茶番がまた行われるんでしょうかね。

一度話が動き出すと、拙速に色々とゴリ押しされてしまいそうですから、
武雄市民の皆様がしっかりと監視して声を上げていかないと、税金を無駄遣いした上に
不便な市庁舎を今後50年使い続けなければならないという悲惨な状況に陥りかねません。

樋渡市長個人の「感性」などに押し流されず、本当に市民のためになる市庁舎になるよう、
武雄市民の方々は早めに積極的に声を上げていったほうが良いと考えています。
上に述べたように、地元の民業圧迫の可能性にも要注意です。

「青山フラワーマーケットと組む」という話についても、もしそれが事実であるならば、

  ◎それはそもそも「自治体の公共施設である市庁舎」に求められているものなのか。
    民間業者として別のところに出店して競争すれば良いだけの話ではないのか。

  ◎随意契約ではなく、しっかりと条件を決めて公正な公募を行うことで、
    他業者と競争させ、より良い内容や条件を引き出すべきではないのか。

  ◎それが本当に市民のためになるのか。

  ◎もっと違った手法のほうが良いのではないか。

  ◎民業圧迫などの観点も考えると、もっと地元との協働なども考えて、
    より武雄市らしい内容にすべきではないのか。

  ◎撤退リスクなどについてはどのように考えているのか。

など、しっかりと内容を見極めて議論を進めていったほうが良いだろうと考えています。
その上で、市民の手により「青山フラワーマーケットと組むこと」が選択されるのであれば、
それで良いのではないかと思います。(経緯や内容次第ですけども。)

基本的に、お伝えしたいことの概要はここまでとなります。
以下では、詳細な関連情報などを示していきたいと思います。


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■青山フラワーマーケットについて
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関連サイトは以下の通り。

  株式会社パーク・コーポレーション

  花・フラワーギフトなら青山フラワーマーケット

  hana-kichi (フラワースクール)

  Aoyama Flower Market TEA HOUSE (喫茶店)

  parkERs |グリーンを活かした空間デザイン、オフィスの室内緑化ならパーカーズ

 
青山フラワーマーケットの店舗は、九州だと福岡市の博多阪急や天神にあるようです。

空間デザイン事業のparkERSは、従来から行っていた事業を、2013年7月に拡充したもののようです。
公共施設への導入事例作りは同社にとっても魅力的かもしれませんね。

 
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■樋渡市長と青山フラワーマーケットとの接点
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2007年9月10日の武雄市議会で、
   「先日夜、私は青山フラワーマーケットの社長、
    これは鹿島の出身の人でありますけれども、
    この人と懇談する場がありました。」
  という樋渡市長の発言あり。

2009年9月9日の武雄市議会
   「赤米の花束需要の掘り起こしのため
    青山フラワーマーケットの社長さんに話をします。」
  という趣旨の樋渡市長の発言あり。

●2013年2月10日のG1サミットの場で、話した人の中で印象に残った1人として
  「青山フラワーマーケットの井上英行社長」を挙げた樋渡市長のブログ記事あり。
  井上社長の名前を間違ってますけど・・・。(正しくは井上英明社長)

 
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■武雄市の市庁舎の新築計画について
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軽く調べてわかった範囲の情報を書いておきます。

  ●現在の市庁舎は昭和41年に建てられたもので老朽化しており、
    耐震性も基準を大幅に下回っているとのこと。

  ●現在の市役所の敷地の一部は新幹線用地となる予定であるため、
    現在地で建て替える場合は敷地面積は現在よりも減少してしまう。

  ●耐震化工事も含め検討がなされたが、2013/4/24の庁舎検討市民会議で
     「耐震工事ではなく新たな庁舎を建設すべきという統一意見」
    が出ており、新庁舎の建設という方向で話が進む模様。

  ●新庁舎の場所については、別の場所にという案もあったが、
    2013/9/11時点までの樋渡市長の「私案」としては、現在の場所を中心に拡張するとされている。
    1つの建物ではなく、代官山T-Siteのように、付近に2つか3つの低層建物(2~3階建)を
    建設するという形を考えている模様。

     参考:

      現在地中心に拡張 武雄市長庁舎建て替えで/佐賀新聞ニュース(2013/3/14)

      2013/6/12市議会議事録

      2013/9/11市議会議事録

  ●建設費用については、2013/9/13市議会で平野邦夫議員が
      「大体庁舎で30億」
    と発言しているが、これは合併特例債の金額かもしれないため、
    実際にどれくらいの金額が見積もられているのかは要確認。

  ●2012年12月市議会で、武雄市図書館・歴史資料館の中の
    「蘭学館」が、ツタヤのレンタルコーナーとしてCCC社に明け渡されてしまった。
    その際、樋渡市長は、
      「今の形では限界があるので、新市庁舎に"新蘭学館"を造る。
    と発言しているので、市庁舎検討の中でこれも議論されるものと思われる。
    なお、休日にも開館できるのか、人員やコストはどうなるのか、
    現在武雄市図書館にある収蔵庫との関係はどうなるのかといった
    問題点は、全く議論されていない。

  ●その他の樋渡市長の「私案」

    ◎窓口を廃止してアップルストアのようにする。

    ◎飲食店または飲食スペースを作る。

    ◎花屋を入れて居心地のいい空間にする。

    ◎図書館と連動させる。

    ◎議会はガラス張りのすり鉢状にし、机や椅子もアクリルにする。

    ◎庁舎の中の一角をコミュニティーFM局のスペースに。

 
■市庁舎検討に関する関連委員会や組織など

 ●庁舎問題検討特別委員会
   市議会の特別委員会。
   2012/6/21の市議会で、議長を除く25名の議員を委員として設置。
   委員長は山口昌宏議員。副委員長は上田雄一議員。

   2012/7/6に一度開催されたが、その後1年以上開催されていない模様

   2013/3/18市議会で、山口昌宏委員長から中間報告あり。以下はその抜粋。

      新幹線用地の物件移転交渉がまとまらないと今後の庁舎の方向性も
      見出しにくいことから、会議の開催を見送っていたところでございます。
      それも、今現在ようやく庁舎の金額についても提示がありまして、
      前へ進めることができることが確約をされております。
      以上のことを考えたときに、今後、この議会終了後、
      庁舎の特別委員会を開いて皆様方にお諮りをし、
      来年度は早々に特別委員会を開いて、3案を含め
      検討していきたいと考えております。

   その後開催されたのだろうか・・・。

 
 ●武雄市庁舎検討市民会議
   2012年7月に、設置された市民会議。
   2012/7/11告示の「武雄市庁舎検討市民会議設置要綱
がある。

    参考記事:
     老朽化した市庁舎の対策検討へ 武雄市が市民会議設置/佐賀新聞ニュース

    第1回 2012/7/30 (記事1) (記事2
    第2回 2012/8/23 (開催されたということしかわからない参考資料
    第3回 2013/4/24 耐震工事ではなく新たな庁舎を建設すべきという統一意見。

 
 ●武雄市役所

   ◎2012/7/1 つながる部企画課内に庁舎対策室を設置

   ◎2013/4/1 庁舎対策課を新設

 
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■「1.特定業者に極端に便宜を図り、市民らの意見を聞かない樋渡市長の手法」について
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これについては、まず武雄市図書館の改装の異常な経緯を思い出すと良いでしょう。

  市民を欺き貶める樋渡市長を「改革派市長」などと呼ぶな - Togetter

詳細は上のまとめを見ていただければわかりますが、
樋渡市長は教育委員会から図書館改革案を示され、その案に賛辞を送った翌日に
テレビでカンブリア宮殿を見て、あっさりと改革案に見切りをつけました。

1ヶ月後の2012/1/23には代官山蔦屋書店を訪れ、図書館への指定管理者制度導入すら
決まっていなかったにも関わらず、CCC社の増田宗昭社長に
  「図書館をお願いします」
と、何の権限もない状態で依頼。そこから2012/5/4までの約3ヶ月半もの間、
CCC社に独占的に武雄市図書館改装案を検討させ、
2012/5/4に、突然CCC社との基本合意記者会見を実施。
武雄市民はもちろん、市議にも知らされていない中での会見であり、
樋渡市長には、まともな合意権限もありませんでした。

CCC社には図書館運営の実績もなく、随意契約の条件を満たしていないはずなのですが、
それにも関わらずCCC社への指定管理委託はこの記者会見によりほぼ既成事実化され、
市民の意見を聞くどころかまともな説明すらなく、市議会などで可決されていきました。

8月末の市民アンケの数日後には、突然従来の説明の倍の改装予算が提示され可決されました。
2012/9/10の武雄市議会では、分館構想など別の提案を行った市民の会とその代表を、
樋渡市長と山口昌宏議員が理不尽に罵倒・誹謗中傷するという事件もありました。
2012/11/15の市民説明会では残すと説明されていた「蘭学館」についても、
2012/12/11市議会で樋渡市長が「方針変更した」と言い出し、
ツタヤに明け渡されて有料CD/DVDレンタルコーナーにされてしまいました。

また、武雄市民病院の民間委譲の際にも、民間委譲の方針が決まる前から池友会に接触し、
現場との合意形成を怠り、当時の市民病院の現場の医師らを貶める発言などを行った結果、
地域医療が崩壊していき、リコール成立寸前までいくという混乱をもたらしました。
その後、なんだかんだで市民病院は池友会に委譲されました。

要するに「樋渡市長が選んだ、気に入った」というだけの理由で、その相手には、
「市民を欺き、関係者を貶めるような手法」までも使って、
あらゆる手段で便宜が図られてきています。
その一方で、市民や現場関係者は、極端に蔑ろにされているのです。
それが樋渡市長の常套的な政治手法です。

新市庁舎で青山フラワーマーケットと組むという話が事実であれば、
それを押し通すために、詭弁的な手法も用いたゴリ押しが行われてしまう可能性が高いでしょう。

考えられるゴリ押し策としては、

  ◎公平さを欠いた、市長お手盛りの「選定委員会」づくり

  ◎他社の参加を困難にするために公募期間が妙に短い公募の実施

  ◎誘導質問や回答者層の狙い撃ちなどを駆使したアンケートの実施
    (あるいはアンケートの実施すらせず
        「個人的に聞いてみたが●割の人が賛成だった」
     という俺様データの主張。)

などが考えられるでしょうね。これまでもそういったことをやってきていますから。

 
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■「2.樋渡市長が引っ張ってきた業者による民業圧迫」について
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これについては、現在の武雄市図書館による民業圧迫の例を見ればよいでしょう。
新聞記事から、武雄市図書館の民業圧迫に関する部分を抜粋してみます。

  2013/4/25 佐賀新聞
  『新武雄市図書館開館後、武雄市内のある地元書店は売り上げが
   前年同月比で1割程度減ったという。店主は
     「今後はさらに影響が広がるだろうが、何とか品ぞろえなどを
      工夫して営業努力でカバーするしかない」
   と話す。 』

  2013/5/2 西日本新聞魚拓
  『一方、地元のレンタルCD・DVD店は4月の売り上げが2~3割ダウンした
   経営者は「大手と一般店では仕入れ価格が違い、同じ土俵に立てない。
   営業努力を続けてきたが、自治体のバックアップを受ける大手と
   どう戦えばいいのか」と漏らす。』

  2013/5/19 日経新聞
  『一方、地元の書店やDVDレンタル店には脅威だ。
   市内で書店を営む男性は「売り上げが約1割減った」と肩を落とす。
   「市が税金で書店を誘致したようなもの。太刀打ちできず、
   このままでは廃業するしかない」』

  2013/10/2 朝日新聞 (登録無しでも読める同じ記事はこちら)(魚拓
  『一方、市内の他の書店の経営は厳しい。
   「図書館がオープンして売り上げは落ちた」。
   肩を落とすのは市内で本屋を営む男性だ。
   4月の売り上げが急に1割ほど減り、現在も横ばい状態。
   常連客も離れたといい、男性は客が図書館の蔦屋(つたや)書店に流れたと見る。
   1日の会見で樋渡啓祐市長は
      「はやっている書店はすごく工夫している。
       嘆いている書店は努力しているのか」

   だが、男性は「場の魅力を上げる投資額が違いすぎる。対抗するのは無理だ」とこぼす。
   CCCは書店など販売スペースの改修費3億円を負担し、
   年間600万円の賃料を払っていることから、市は公平性を強調する。
   慶応大学の糸賀雅児教授(図書館学)は、図書館で本を売るシステム自体は評価するが、
   「他の書店は図書館という人が集まりやすい空間を使えない。
   行政による一企業への協力で、他の店が経営難になるのはおかしい」と指摘する。』

 
樋渡市長は、CCC社への図書館運営委託の話が出る前は、

  「それと、結局コスト高の図書館流通センターからの購入にもメスを入れる
   (この場合、地元の本屋には1割以下の手数料しか入らない。)。
   地元の本屋から100%直買いする方向で制度設計する。
   ただ救いは、図書館担当の皆さんは僕の言っていることは理解してくれたようで、
   来月半ばの抜本改革案の提示が楽しみ。」
     (2011/9/27「図書館はタダ貸しの本屋じゃないよ。」より)

などと言って、地元書店への配慮を示していました。

また、CCC社への委託の話が出てきた後でも、当初は

  「新刊書はなるべく置かない」

  「レンタルも他の店とは異なる(なるべく被らない)品揃えにする」

などと説明していました。
しかしながら、それらの口先だけの説明は完全に反故にされ
販売本もレンタルも一般の店と何ら変わりの無い品揃えにされた上に、
現在では樋渡市長は、

  「はやっている書店はすごく工夫している。
   嘆いている書店は努力しているのか」

と、逆に理不尽に地元書店などを責めるというスタンスへと豹変しているわけです。

以前示していた書店への配慮は、所詮人気取り程度の意識でしかなく、
他に自分がやりたいことができたら容赦なく地元の店を切り捨てているわけですね。

ちなみにCCC社が払っている武雄市図書館の賃料600万というのは、
本来の2分の1に減免された金額です。
詳細は、開示請求を行った方のブログに掲載されておりますが、
本来の賃料は、

  年間16,434(円/平米)×745.1(平米)=年間12,244,973円

となっており、それが2分の1に減免されて年間612万円(税込)となっています。
他に2分の1に減免されている例としては、文化会館に入っている
喫茶店「椛琳」の例があるとのことですが、CCC社が武雄市図書館という
恵まれた立地を「年間8217円/平米」で利用しているというのが、
他と比べてバランス的にどうなのかについては、
しっかりと検証してみたほうが良い気がします。

東京などの市外から業者を呼んでくるのではなく、地元の店舗を大事にして、
官と民の協業を進めていったほうが良いのではないかと思うのですけどね。

 
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■青山フラワーマーケットに送った質問メールとその回答
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青山フラワーマーケットへの問い合わせメールと、その回答を公開しておきます。
 

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 送った質問メールその1(2013/9/27)
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●●と申します。
今回は佐賀県武雄市の事業に関して、御社に確認したいことがあり、メールを送らせて頂きました。
おそれいりますが、ご回答をお願いできますでしょうか。

佐賀県武雄市では、現在、市庁舎の新築計画が進められています。
これについて、武雄市の樋渡市長が、武雄市に視察に訪れた方に対し、

  「新市庁舎には花屋を入れる。具体的には青山フラワーマーケットを誘致する。」

と話しているという情報を得ました。
これは、私個人が信頼できる方から得た情報です。

また、具体的な名前は出ていませんが、「新市庁舎に花屋を入れる」という話は、
こちらのインタビュー記事にも掲載されています。
   http://www.nippon.com/ja/people/e00047/

この件について、以下の質問にご回答いただけますでしょうか。

  質問1.武雄市に御社を誘致するという話があるのは事実なのでしょうか?
         回答1.誘致されている事実は有る。
         回答2.誘致されている事実は無い。
       どちらかでご回答願います。
       なお、この場合の「誘致されている事実」とは、正式な打診だけでなく、
       武雄市側(関係者含む)からこの件について御社に何らかの話があったかどうかを意味しています。

  質問2.武雄市への誘致の話が事実だった場合、
       その内容を、以下のようになるべく具体的にご回答願います。
          ・打診があった時期
          ・打診してきた相手
          ・打診してきた内容

  質問3.武雄市への誘致の話が事実だった場合、
       御社はこの誘致の件について、どのように対応を進めていらっしゃるのでしょうか。
       状況などについて、以下のようになるべく具体的にご回答願います。
          ・前向きに検討している
          ・回答は保留している
          ・既に断っている(できれば断った理由等も)
          ・既に武雄市側と具体的な協議を開始している
          ・具体的な発表時期なども決まっている

  質問4.確認ですが、誘致されている事実が無いというご回答の場合、
          「樋渡市長が青山フラワーマーケットを誘致すると説明していること」
       は、御社としては、「まったくの事実無根である」という立場でよろしいでしょうか。

以上、4つの質問にご回答いただければ幸いです。

本来、自治体の事業はなるべくオープンに透明性を保って行うべきであり、
その過程でも、議員や市民への丁寧な説明と、合意形成が非常に重要になります。
しかし武雄市では、武雄市図書館へのTSUTAYA(CCC社)の誘致について、
議員や市民に一切知らされないまま話が進み、ある日突然発表され、
ほぼ既成事実化された状態からゴリ押しで決まっていきました。
この対応により、武雄市やCCC社は強い批判を受けています。

守秘義務などの問題もあるかもしれませんが、これは御社のイメージにも関わってくる問題です。
誠に恐れ入りますが、可能な限りのご回答をお願いしたいと思います。

何卒よろしくお願いいたします。

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 送った質問メールその2(2013/10/10)
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9/27(金) 15:33に、

  「新築予定の武雄市の新市庁舎に青山フラワーマーケットを誘致するという
   樋渡市長の発言があるのですが事実なのでしょうか」

という内容の質問メールを送らせていただいた、●●と申します。

基本的に5営業日以内で対応して下さるとありましたが、
そろそろ2週間が経ちますので、状況を確認させていただきたく、
メールを送らせていただきました。ご回答はいただけそうでしょうか?
すぐには難しいようでしたら、回答メドだけでも先にお知らせ頂ければ幸いです。

なお、その後の調査で、

   ●今年2月に行われたG1サミットで、御社の井上英明社長と
     武雄市の樋渡市長が話をなさっておられたこと。
        http://hiwa1118.exblog.jp/17799042/

を知りました。

武雄市の新市庁舎への誘致の件が事実なのかどうか、
できれば井上英明社長にもご確認いただき、
その上で先日の質問の回答を頂きたいと思っております。

また、「誘致」とは「武雄市の新市庁舎への出店」という意味だけでなく、
   「新市庁舎の事業に何らかの形で参加することを求められているかどうか」
という広い意味でとらえてください。(例えば市庁舎の空間デザインの受託なども含む)

なお、私からの質問および御社からの回答の取り扱いについてですが、
基本的にブログやツイッター等で公開させて頂こうと考えております。
これは、記録と周知のために必要なことだと考えております。
なるべく後日の誤解を生まぬよう、できる限りのご回答を頂きたいと考えております。

なお、私はブログ等では「●●」という名前は出してはおりませんので、
個人情報の取り扱いにはご注意下さい。

余談ですが、例えばの話、御社が市庁舎の空間デザインを行ったり、
市庁舎内に出店したりするというのは武雄市民にとっても良い話かもしれません。
ただ、樋渡市長の手法は、

   「最初から相手業者を決め打ちして水面下で最大限の便宜を図り、
    ほぼ既成事実化した状態で計画を発表し、市民や現場の意見も聞かず、
    実質的な参入の余地の無い形だけの公募を行うか、
    あるいは最初から随意契約ありきで、なし崩し的に議会で可決する。
    その結果、地元業者の経営を圧迫しても恥じるところが無い。」

というものです。市民病院の民間委譲でも図書館のツタヤ化でもそうでした。
これは癒着の構図でもあり、市民無視の姿勢は看過できません。
もし仮に御社が参入なさるのであれば、もっと市民の方向を向いたより良い形で
堂々と参入していただきたいと願っております。

以上です。ご回答をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。


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 頂いた回答メール(2013/10/15)
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●● 様

このたびはお問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。
青山フラワーマーケット お客様相談室でございます。

頂戴いたしましたご質問でございますが
出店計画については、経営戦略の一つですので、社外秘とさせて
いただいております。

新店オープンに関しまして、皆様にご案内できる段階となりましたら
順次ホームページ等でご案内申し上げておりますので
そちらでご確認いただけましたら幸いでございます。

ご理解とご了承をいただきますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。

 
 

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コメント

こんにちは
武雄の市庁舎ですがずいぶん立派だと思います。うちの町は武雄より古いですが耐震補強ですませています。この年代の庁舎で建て替えを選択した事例は東北であまり聞いたことがありません。

投稿: 参考 | 2013年10月21日 (月) 21時15分

市庁舎については
  1.現在の庁舎に耐震補強工事を行う
  2.現在の場所に新庁舎を建設する
  3.別の場所に新庁舎を建設する
の3案が検討され、3/18の庁舎問題検討特別委員会の中間報告によると、1の耐震補強は、
  http://www.city.takeo.lg.jp/shisei/shigikai/201303/20130318.pdf
  「耐震補強した場合は庁舎内にかなりの鉄骨ブレースが入り、
   建物の床面積が減少し、2階部分では窓口にも鉄骨が入るので、
   窓口機能が低下し、現庁舎のほかに別棟をつくらなければ庁舎の機能を確保できない」
とされているようですね。
あとは、合併特例債が使えるうちに建て替えてしまおうという思惑もあるのだと思います。

投稿: 金の髭 | 2013年10月22日 (火) 02時59分

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